検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:27,221 hit

So cold ページ14

俺の問いには、誰も答える事はなかった。
その日、俺に何があったのかを。
問う者も誰一人居なかった。
あからさまに分かる首元のことにすら、誰も聞かないまま。

俺はただバーニーに、
「良いから寝ろ、」
そう寝室に押し込まれたのだった。
今の自分になって、初めて独りが辛いと思う夜だった。


きっとバーニーの事だ。
その気になれば、俺に聞かずとも全部を把握出来るだろう。
みんなの事だ、その気になればなんとでもなるのかもしれない。

でも俺には聞かなかった。何もしなかった。
それは、俺を信頼しているからなのだろうか?
それとも、それとも。
「俺は、俺は"帰らなくちゃいけない"?」

あのひどく美しい、恐ろしい笑みが脳裏をよぎる。
あの手のぬくもりを、触れた柔らかさを。
"よく知っている"俺は、もう、あちらに戻らなくちゃいけないのかもしれない。

新しい"家族"を得て、嬉しかったけれど。
もうこれ以上はダメなのかもしれない。
血の雨のように冷たい俺は、暖かさをこれ以上は。
求める訳にはいかないのだろう。



鉄くず…いや。
愛用の拳銃は、あいにくとパールの手元である。
だけど道具にこだわる様な人間ではなかった俺は。
もう、振り返る事はしなかった。

それをする資格はないと思ったんだ。

楽しさを教えてくれた恩人に、
俺は仇を返してしまうのだから。


「寒い、」
そんな訳ないのに、唇から音は漏れていた。

Cobalt Blue→←Where,



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
設定タグ:HiGH&LOW , GENERATIONS , MIGHTYWARRIORS
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

亜李須(プロフ) - シラハマ00さん» いえいえ!シラハマ00さんの作品最高です! (2019年8月24日 23時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
シラハマ00(プロフ) - 亜李須さん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2019年8月24日 23時) (レス) id: 164cfc7a3c (このIDを非表示/違反報告)
亜李須(プロフ) - 控えめに言ってまぢ最高です! (2019年8月21日 11時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年6月6日 6時) (レス) id: a4d5ee9def (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シラハマ | 作成日時:2018年6月6日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。