山王商店街の住人、だった。 (ページ19)

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守るんだ。ページ19

あくる日。
僕は通常通りにバイトに行って。

「なんか…あかぬけた?」
なんて、店長にちょいといじられたり。
「元気そうで何より。」
というわけで、一杯おごってよ! A!
と、ハヤトに訳が分からんことを言われたりしつつ。
僕は日常生活に戻っていたのだけれど。

…影は、すぐそばまで来ていた。

"達磨一家"

かつて、名を馳せていたムゲンに
恨みを持つものが集い、
復讐の壊し屋一家、なんておっそろしい呼び方されてたりしてて…

そいつらが、ついに本気を出してきたのだった。

班を分けるような形で、
うちのチームは復活したと。
わざわざ挨拶回りを各所にしてきたのだ。

…というのは若干の建前であろう。
本命は我が山王連合会。
ほぼフルメンバーで押しかけてきたのだ。

もちろん、我々が黙ってる訳もなくて。
僕だって、黙ってる訳もなくて。

その日はイトカンでご飯をチハルと食べてた僕は。
ナオミちゃんに
「いってきます。」

"行ってちゃんと帰ってきます。"
そう伝えたんだ。
だって、僕だって、山王連合会のメンバーなんだ。

うん。
正直まともな戦力じゃないだろう。
僕は、雑魚中の雑魚だ。

あっちこっち痛いし。
右も左も上も下もわっかんないし。
体力続かないし…!

だけど、なりふりもかまっていられない。

ただがむしゃらに、
周りにいる相手を殴る、蹴る。
時々逃げたり、かわしたり…調子に乗って、挑発してみたり。

でも、終わらない。
終わらないどころか…
目の前には、日向が居た。

だけどそこに、我らが救世主。
コブラとヤマトが駆けつけた。
(おっせえよ、って思ったのは…僕の心の中に止めておこうと思う。)

彼らは、喧嘩を"止めに"きたのだった。
その行動の奥底にはきっと、誰かのためという思いがあったのだろう。

…総長たるコブラ、頭である日向は。
二人で戦う。
二人で"語らう"。

もうボロボロの僕たちが見てても、すでに痛い。
終わりが…見えない。

さらに現れる、SWORDの頭たち。

僕らのこの行動が、家村会の画策だと。
手のひらの上で転がされてるだけだと。
そう発言する、僕らの、"総長"。

コブラが、決意を。想いを。
ここにいるすべての人に。

"終わらせる"ために。
"止める"ために。
"守る"ために。

言おうとした時だった。