白豚だって恋をする。【爆豪勝己】 (ページ3)

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入学して一ヶ月が経った。

だけど、私は変わらずぼっちのまま。

みんなは、どんなことに興味があるんだろうか。

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「それでさー」

「ねぇ昨日のMステ見た!?」

様々な声が飛び交う中、私は一人ぽつんと端っこの席に座っていた。

前の席の子はもう他校の友達を作ったのか、凄く楽しそうに話している。

ちょっと羨ましい。

「げっ、次体育じゃん!?」

「うっわあのクソ教師かよ……」

「やばいって!!あと五分!!」

そんな急かす声に促され、私も急いで用意をして教室を飛び出した。

だけど70kgという脅威的な数字を叩き出した私。

もちろん付いていくことはできず、私は少し授業に遅れてしまった。

「白絵、お前は…まあアレだから、もっと早くに来い」

デブだと言いたいんか張っ倒すぞ。

「じゃあ今日から短距離をやる」

「「「えぇー!?」」」

「おい文句言うな。じゃあまず全員100mのタイム測るから並べ」

(うっわ短距離か……)

私が露骨に嫌そうな顔を浮かべると、周りの女子も小さく愚痴を吐いた。

「はい、次。位置について、よーいドン!!」

ワンテンポ早い合図に私は出遅れ、どんどん他の子と差がついてしまう。

必死に重い体を走らせると、もう測り終わった女子は私を見てクスクスと笑っていた。

「白絵、22秒」

肩でゼェゼェと息を吐いて呼吸を整えると、ふと物凄いスピードで走る男子が目に入った。

「爆豪、11秒」

(いや速っ!?私の半分じゃん!!)

爆豪と呼ばれた少年は、走り終わった男子に肩を組まれて笑みを浮かべていた。

すると、さっき私を見て笑った女子が彼を見て感嘆のため息を吐く。

「爆豪くん速すぎでしょ…」

「もはやあれは才能。特にスポーツはやってないんでしょ?」

「えっ、それであんなに!?」

ひぇぇ、と息を巻く女子に混ざって私も彼をよく見てみる。

薄い金髪に赤い瞳をした彼は、確かに他の子とは違うオーラを纏っている気がした。

「ちょっ、先生見てるって!!早く戻ろ!!」

小走りで戻る彼女たちに付いていく間も、私は彼から目が離せなかった。

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私は彼に興味が湧いた。

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