白豚だって恋をする。【爆豪勝己】 (ページ16)

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私ってつくづく単純な女だと思った。

女子に裏があるなんて分かってたことなのに。

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「白絵さん、前よりちょっと痩せた?」

「分かる!!肌も綺麗になってるし‼」

「……そ、かな」

休日明け。

死柄木さんに会った日から、私は更にダイエットに力を入れたのだ。

……理由は、その、察して。

「えー、ちょっとほっぺ触っていい?」

「あ、うん」

「わっ、すごいもちもち‼」

クラスのリーダー格の女子、早乙女亜美(さおとめあみ)さんが私の頬をむにむにと触ってくる。

その様子を見て、遠目だった女子たちがわっと私の周りに集まって来た。

……すご。

「って、お昼休み終わっちゃう‼また触らせてね、白絵さん」

「うん、いいよ」

久々に愛洲さん以外の女子と話せて、私はじーんと感動する。

……ダイエットもっと頑張るぞ‼

「うーん…」

「どうしたの?愛洲さん」

「なんかぁ、早乙女さんって性格ちょっと悪そうだなぁ…って」

……何でそう思ったんだろう。

不思議に思いつつも、私たちは次の体育の準備をして早めに教室を出た。

授業に遅れないようにという対策だ。

「………そう……ね」

「……………ない?コ……なのかもだし」

そして更衣室に着くと、中から女子たちの声が聞こえてきた。

多分、早乙女さんのグループ。

「でもさー、ブスでデブでコミュ障ってやばくない?救いよう無さすぎでしょ」

「ちょ、言い過ぎだって‼」

「とか言いつつ笑ってんじゃん‼しかもぶりっ子の愛洲さんとツルむとか頭イッてる」

「まじそれな‼」

語尾に全部wがつくような会話。

早乙女さんの、止めようとするセリフさえも馬鹿にするような笑いが含まれている。

……ああ、こーいうことか。

「処女のまま死んじゃいそうだよねー」

「ほっぺもちもちとか、あれ全部脂肪でむくんでるだけじゃん。よく嘘つけたね」

「もちもちなのは本当だったしー?」

ギャハハと汚く笑う女子たち。

私はそっと、隣の愛洲さんの顔を盗み見る。

彼女はどう思ったんだろう。

だけど、彼女の反応は意外なものだった。

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自分が嫌になる。

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