番外編：携帯電話 ページ6
確かその謎なやり取りを三日間続けた後、私達を見かねた轟さんが声をかけた。
丁度、焦凍くんはいなかったような気がする。
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「…ここ数日、二人共どうしたの？」
「…その、連絡先を交換したいんですけど、なかなか言えなくて。……迷惑かなあって。」
そういうと轟さんはきょとんとした顔をして、笑い出した。
「なんだ、そういうことか。」
そういっておかしそうに笑う轟さんを、今度は私がきょとんと見つめた。
なにか面白かっただろうか。
「大丈夫よ、焦凍、迷惑なんて思ってないから。」
だから気軽に言ってみて、と轟さんは依然として笑ったままでいるものだから、訳もわからず頷いた。
丁度お手洗いから戻ってきた轟くんは、不思議そうな顔をして、轟さんと私を交互に見ていた。
「…？お母さんと重村、なんかあったのか」
「いや、ふふ…何でもないのよ」
不思議そうな顔をしたままの轟くんを尻目に轟さんは、ほらAちゃん、と私を急かした。
その勢いに飲まれ、喋ることを考えもせずに口から滑り出た。
「あ、あの轟くん！連絡先！交換しませんか！」
轟くんは不思議そうな顔から吃驚した顔をした。
意外と表情豊かだな、なんて失礼なことを考える。
「…あ、ああ。」
心做しか少し嬉しそうに交換してくれるものだったから、もっと早くに言えばよかった、と思うが結果オーライということで気にしないことにする。
轟さんは偉く嬉しそうに微笑んでいた。
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「……轟くんのお母さんグッジョブ」
「轟さんのお母さんがいなかったら今の関係はないかもしれませんわね」
何故だかみんなグッジョブと親指を立てている。
「……まあ、焦凍くんのお母さんがいなかったら、そもそも出会ってないだろうね」
そういうとうんうんと皆頷いた。
「…あ！大変！」
突然、百ちゃんが慌てたように声を上げた。
それにつられて皆も慌てる。
「え？！どうしたの？」
「門限がありますの！もう帰らなくてはだめですわ！」
ごめんなさい！と謝りながら帰ろうとする彼女を見て、顔を見合わせると、私達も帰ろうか！と帰る支度をする。
「楽しかったねー！」
「またやりましょうね！」
「やるやるー！」
「次の議題はAちゃんと轟くんだね！」
また女子会の餌食にされそうな予感がして、背筋が凍った。
「それ今日と変わってないよ！？」
そんな私の悲痛な叫びとは裏腹に、暗くなってきた駅までの道に楽しそうな笑い声が響いた。
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ほのか - 初めまして。とても面白かったです。長らく更新されてなくて寂しいですが、気長に待ってます！！ (2017年10月29日 21時) (
レス) id: 3427580561 (このIDを非表示/違反報告)
橘いおり(プロフ) - とても面白かったです！更新待ってます！ (2017年9月30日 1時) (レス) id: 1b6221fb6d (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 物部さん» 初めまして。ありがとうございます。少しずつですが頑張りたいです。 (2017年1月13日 17時) (レス) id: 213000a954 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - +*Aki ♯μ’sic forever♪♪♪さん» ありがとうございます。その後の模試でB判定になっちゃったんですけどね笑 少しずつですが頑張ります。 (2017年1月13日 17時) (レス) id: 213000a954 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - ゆっきーさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません。そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (2017年1月13日 17時) (レス) id: 213000a954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桔梗 | 作成日時：2016年6月19日 22時
