story.61 ページ13
「あ、A違う。そこはこっちの公式を使って…」
「わ、すごい。簡単に解けた」
「こういうパターンの問題は公式覚えるのが一番手っ取り早い。」
へぇー！と感嘆の声をあげるAと、先刻から勉強会を執り行っていたのだが、俺が教える必要はないくらい普通に出来ていた。
…然しあくまで普通、だが。
「数学はこれで大丈夫かな…。」
「そうか、後は不安な教科とかはあるのか？」
「うーん…理科かなあ…」
「根っからの文系か」
Aに持ってきて貰っていたかつてやっていた補習プリントをみれば確かに文系なのだろう。
驚くべき落差だ。
……うん、驚くべき落差だ。
「どこがわからねえんだ」
「あー……えっと、ここかな」
Aとの勉強会が終盤に差し掛かる頃には、苦手な部分も割と克服し少し複雑な応用問題ならば解けるようになっていた。
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「あー…焦凍くんほんとにありがとう。」
それにしてもこんな時間かー…結構中途半端だね。
と時計を見ながら呟くAに倣って時計を見やれば確かに半端な時間だ。
昼を少し過ぎた夕方とも言えない時間。
それでも夕食にはまだ遠いので、何か軽食を食べようかと立ち上がると、タイミングよく襖が開く。
「あ、区切りついたみたいだね〜！よかった！焦凍、Aちゃん素麺ゆでたんだけど一緒に食べない？」
Aと顔を見合わせると二つ返事で了承し、Aは「お言葉に甘えて…」と立ち上がった。
他の部屋よりは広い居間の前につくと、「素麺持ってくるから先入っててー」と言い残し、台所の方へ駆けていく。
すっと襖を開くと、反射で顔が引き攣った。
「あ、エンデヴァー…さん」
少し機嫌がいいようにも見えるクソ親父は驚いたように声を発するAにご丁寧にも「こんにちは」と声をかけた。
くそっ、忘れていたいるんだった。
普段いないせいかすっかり頭の中から抜け落ちていた。
Aが来た時に「今日はいる」と勧告したのは誰だ、俺だろ！
居間に入り少しふてぶてしく座ると、Aはおずおずと居間に入ってくる。
クソ親父は「焦凍の隣にでも座りなさい」とAを促す。
ここに座っているという事はつまり一緒に飯を食べるということだ。
最悪である。
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一ヶ月ほどの更新停止申し訳ございません。
いやほんと言い訳させてください。
…受験生つらい。
おまけに祖母の家に墓参りがてら行ったら…
何があったと思います？
字数制限が来ちゃうので答えは次話で！(
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ほのか - 初めまして。とても面白かったです。長らく更新されてなくて寂しいですが、気長に待ってます！！ (2017年10月29日 21時) (
レス) id: 3427580561 (このIDを非表示/違反報告)
橘いおり(プロフ) - とても面白かったです！更新待ってます！ (2017年9月30日 1時) (レス) id: 1b6221fb6d (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 物部さん» 初めまして。ありがとうございます。少しずつですが頑張りたいです。 (2017年1月13日 17時) (レス) id: 213000a954 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - +*Aki ♯μ’sic forever♪♪♪さん» ありがとうございます。その後の模試でB判定になっちゃったんですけどね笑 少しずつですが頑張ります。 (2017年1月13日 17時) (レス) id: 213000a954 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - ゆっきーさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません。そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (2017年1月13日 17時) (レス) id: 213000a954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桔梗 | 作成日時：2016年6月19日 22時
