【ヒロアカ】夏色の帰り道で【轟焦凍】 (ページ2)

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２．夏色ページ2

中学２年の夏、私は帰宅部だったから部活のある友達と別れて鞄から昨日変えたばかりのスケッチブックと、いつも使っている描き心地抜群のシャーペンを取り出した。

一人で帰り道にいる猫や風景の下書きを慣れた手つきでスケッチしながら帰る

もう同じことを繰り返しているから同じような絵が何枚も家にはたまっている。

「お、いつもの猫ちゃん！今日は景色もきれいだから景色と猫ちゃん一緒に描いちゃおうか」

今日はいつもよりもきれいな透き通ったオレンジ色で海とかといっしょだったら１０枚は余裕で描いちゃうくらいだ

いつも通っている道だからこそ、少しの変化にも気付くのだろう。そういうのを書き写していくのは地味だけれど、すごくたのしい。

「よし、できた。」

３枚目の下書きが終わった

そのとき

「＿＿＿＿君、かわいいねぇ。苦しんだ顔、見てみたいなぁ…君の肉、見てみたいなぁ」

まとわりつくような声とただならぬ視線に気き、猫も尻尾を巻いて逃げて行ってしまう。

私はいきなりのことで状況がつかめず、体がまるで石になってしまったかのようにびくともしない

とにかく危ない状況だと気付いた時にはもう遅かった

「つかまえたぁ…じっくり観察したいからまずはどこか人のいないところへいかなきゃ」

すごい力で両腕を片手で持たれて持ち上げられる

唯一持っていることができたスケッチブックも花壇に放り投げられてしまった

「助けて！」と声を出そうにも目の前の不気味な男のただならぬオーラに怖気付いてしまう

あぁ、もう終わりなのか…私はこんなところで死ななくてはいけないのか…

涙はなぜか出なかった

私の中で絶望がパリンッと音を立てて消え去り、あきらめに変わった。

「おとなしくなったしそろそろ＿＿＿＿」

「待て！」

誰かの声が聞こえて、私はあきらめきっていたので心底驚いた。そして暗闇から一つの光が差したように感じた

「！？…邪魔しないでくれないかなぁ…」

私を捕まえている男は邪魔されてイラついているように聞こえる。

「俺達のクラスメイトを傷付けるなっ！」

その言葉を聞いた瞬間、私は喉に突っかかっていた何かが取れたように

「助けてっ…！」

そう叫んだ

それを聞いたのか、ノータイムで右手で氷を出し、敵の動きを封じてくれた。いい感じに私の部分は凍らせなかったから私は男の手から抜け出すことができた