侍系女子 5 ページ6
your side
結局昨日はあの騒動のせいであまり稽古できずに終わってしまった…
おかげで体がなまってる。
『…はぁ』
深い溜息を吐きながら教室に入り、席について本を読む。
私は剣道の次に本を読むことが好きだ。
黙々と本を読んでいると今日も聞こえてくる女子の悲鳴。
本を読みながらどんどんうるさくなっていく声にイライラしていると、ガラリと教室の扉が開いた。
そして一瞬の静寂から、教室中がうるさくなる。
『…うるさい』
?「ごめんね〜、華澄ちゃん」
私がぼそっと呟いた愚痴に返事をされ、顔を声の方に向けるとそこには金髪の王子様がいた。
王子様なんて言うと運命のように感じるかもしれないが、あいにく私はそこらの女子とは違う。
『何の用でしょうか、王子様』
変に関わるのもめんどくさいので真顔で突き放すように言う。
せ「…ふぅん。おもろいなぁ…まぁええわ。ほら君、昨日まふくんを助けてくれた子やろ?俺らそのお礼がしたいんよ。ついてきてくれへん?」
『…お礼なんていいですよ。私がしたくてやった事なので』
せ「優しいんやなぁ、華澄ちゃん。でも来てくれへんと困るんやわ。…ね?」
有無を言わせないという笑顔。こいつなかなか手ごわいな。
これ以上ここで話してても埒が明かないし、なにより周りの奴らが面倒なので仕方なくついていくことにする。
念の為、竹刀は持っていくけど。
せ「ありがと♪」
こいつの笑顔胡散臭い。
…まぁどうだっていいか。
言われた通りついていくと、立ち入り禁止の場所に入り、見慣れない部屋の前についた。
せ「さ、入って」
『……!』
扉を開けるとそこはどこかのおしゃれなカフェのような部屋だった。
使い込まれているのかこの部屋だけやけに古く、木の優しい匂いで満たされていた。
カフェのようなおしゃれなカウンター、座り心地の良さそうなふわふわのソファ、外から暖かい日差しが差し込む大窓、そして部屋の隅に置かれているグランドピアノから流れてくる気持ちのいいメロディ。
なんだか秘密基地のようにも思えるこの場所は私にとってすごく居心地のいい場所だった。
そ「気に入った?俺達の部屋」
後ろから声をかけられ、後ろを向くとそこには優しく微笑んだ青髪の王子がいた。
不覚にもドキッとしたなんて…言えない。
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モモ缶。(プロフ) - 続き待ってますね!!! (2019年1月12日 11時) (レス) id: 8cb1d9c8ba (このIDを非表示/違反報告)
akane(プロフ) - たまねぎさん» なんかややこしいですよねw好意!?かと思いきや、、。こんな話を書いている私も相当頭いっちゃってますねwww (2018年2月26日 16時) (レス) id: 9dd7390004 (このIDを非表示/違反報告)
たまねぎ - さかたん!?うらた回と見せかけ坂田回・・・と見せかけ浦田!!いや、私は頭おかしいわww (2018年2月26日 16時) (レス) id: 7ace257b23 (このIDを非表示/違反報告)
akane(プロフ) - シキさん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります! (2018年2月26日 7時) (レス) id: 9dd7390004 (このIDを非表示/違反報告)
akane(プロフ) - 心無しさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2018年2月26日 7時) (レス) id: 9dd7390004 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:akane | 作成日時:2018年2月4日 12時