4 ページ5
Kei side
T「で、そのまま流れで連絡先も交換しちゃってパニックになり、真夜中に俺を呼び出したと。」
「うん…だって、こんなん誰に話せばいいかもわかんなかったし…」
結局、終始テンパリながら接客しつつも会話がなんとなく弾んで、ファンだったことも引かれずに済んだ。
しかも何ならLINE交換という夢のシチュエーションのおまけ付きだ。
そりゃ、あれもこれも俺が男だから起きることだとは思いつつも、慌てちゃう自分もいるわけで…。
そんな消化しきれない気持ちを整理するため、バイト終わり後に裕太をそのまま呼び出したのだ。
T「でもさ、慧の知ってる相葉くんはそんなチャラい人なの?
もしかしたらほんとに慧のこと気に入ってくれてるかもじゃん。」
「そりゃ、きっとあんなグイグイくるのは本人に興味なきゃだとは思うけど。」
T「…てか、こんなシチュエーション滅多にないんだって!楽しまなきゃもったいないよ!?」
もー!裕太も他人事だと思って…。
裕太が好きな《舞祭組の宮田くん》だったらそんな風に言えないくせに!
でも、なんかイメージと違ったというか、だいぶスマートにいろいろ聞かれて答えちゃったしなぁ…。
芸能人って、みんな本当はあんな感じなのかな?
ーーーーーー
その後LINEを交換してからすぐ、相葉くんからいろいろ連絡が来るようになった。
雅紀今日はロケでいっぱい和食食べた!伊野尾くん和食好きって言ってたよね?
雅紀これから生放送のリハだよ〜!伊野尾くんも観てね!
雅紀次早めに終わりそうな日を聞いたら、2週間先まで無かった… でもまたバーは行くからね!
今までのインタビューとかを考えれば、相葉くんはマメじゃないはずの連絡をちょくちょくしてくれる。
そんな優しさを感じつつ、舞い上がりすぎないように当たり障りのない返信ばっかりの俺。
いのお けい和食好きですよ〜。美味しそう!
いのお けいM○テ、楽しみにしてますね〜。
いのお けいありがとうございます。
いのお けいいのお けい がスタンプを送信しました
なんせこちとら、相手は関係なく恋愛経験(?)もないに等しい理系男子大学生。
対してあっちはスーパーアイドルだなんて、『好き』の感情を抜きにしても緊張しまくりだっつーの!
*
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しおり | 作成日時:2019年2月3日 22時