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“好き”
このたった一言を肯定しただけで、
私の心臓は何倍もうるさくなった。
でも同時に、世界が鮮やかに見えた。
…いやいや、少女漫画かッ！！！！！
って突っ込みたくなっちゃうけど、
これは本当。
数歩前を歩く松本さんの背中にドキドキして、
そよ風に乗って香る男らしいけど爽やかな香水にドキドキして、
相変わらず近い綺麗な睫毛には、死ぬほどドキドキして…
心臓の音、バレそうだからもうやだーーー！！！って思うのに
松本さんといるのが楽しい
一緒にいられるのが嬉しい
そう思うと、すべての時間がキラキラ輝いてるみたい。
松「さぁ〜、戻りますか、会社。」
「そうですね。17時には着くかなぁ…」
そう言いながら、時間を確認するためにスマホを見たら
「あれ、翔だ…」
翔からLINEが。
≪今日夜空いてない？≫
≪飲みいこうぜ〜いv(^^)v≫
急じゃん！！！
今日はちょっと遅くなりそうだし、
見たいドラマあるから無理かな…←
予定確認してあとで返そーっと。
松「立花ー。俺コンビニ寄るけどー？」
気付けば10mくらい先にいた松本さんが大きな声で言ったから。
「あ、私も行きまーす！」
タンタンッとその背中を追いかけて、コンビニに入った。
・・・・・
…あ、新作カルボ。
イチゴかぁ。
こないだの限定の白いの美味しかったなぁ
もう無いのかなぁ〜
松「立花いっつもそれだね。」
ッッッヒィッッッ！！！
カルボ見つめてたら数センチ右に来た綺麗な横顔。
今までもこのシチュエーションよくあったけど、
やっぱり好きと認めた後のこれは
…心臓に悪すぎます。
松「ンフフ、俺ふつーのにしよーっと。」
そう言って普通のミルクチョコのカルボとコーヒーをもって
レジに向かっていった。
あ・・・甘すぎてもうお腹いっぱい…
キュンがいくらあっても足りない…
っていうか心臓壊れる…
胃もたれしそうな甘さにチョコを買う気にもなれなくて
コーヒーだけをレジへ持って行く。
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作者名：ぽろ
| 作成日時：2016年5月11日 20時
