今は名のない感情【ドフラミンゴ】 ページ29
誰かに愛されたことは今までにもあった、だが誰かを愛したことは今まで一度もなかった
愛されることは幸せなことだと誰かが言っていた、本当にそうなのか？少なくとも、俺は今まで煩わしさしか感じることがなかった
あぁ……違うな、あいつと居る時だけは幸せかも知れねぇ
でもあいつは俺を愛しはしない、俺と同じで愛し方を知らねぇから……
「今日も一人か？Aチャンよぉ」
『それは貴方も同じじゃないかしら？』
「毎日パソコンとにらめっこして、よくも飽きねぇもんだ」
『だったら来なければいいでしょ？スポンサー様はご邸宅でお酒でも煽られては如何かしら？』
「部下を労うのも上に立つ者の務めだろ？」
『あら、貴方でもそんな考えをお持ちなのね』
「SMILEは新世界を担う商品だ、お前には期待してんだぜ？」
『ならそろそろ集中させてくれないかしら？計算が狂うじゃない』
「だが根の詰め過ぎはよくねぇなぁ、Aチャン？」
『ッ！！………自分の思い通りにならないからって、貴方は能力に頼り過ぎよ』
「名前で呼べって言ったろ？」
『はぁ……貴方とは会話も成り立たないのね』
会話はそのままに、指を動かし俺の元へとゆっくり誘う
呆れ顔を浮かべはするが抵抗はしないAに自然と口角が上がる
俺の膝に座らせ腹に腕を回しても、ため息をつくだけで決して払い除けたりはしねぇ
「また痩せたか？」
『わからないわ、ただ最近は家に帰ってないけど』
「だからこうやって仕事場まで来てんだろ？」
『あら、家に顔出してたの？』
「お前に会いたくてな、ちょくちょく通ってたんだぜ？」
『嬉しいお言葉ね、一体どれだけの女性に同じ言葉を囁いているのかしら』
「お前にしか言ってねぇよ……」
『……何かあったの？』
「何もねぇ……何もねぇから、お前に会いたくなった」
『そう……でも私も何も持ってないわ』
「俺が居るじゃねぇか」
『それを言うなら、貴方にも私が居るんじゃない？』
「……だったら、お前の心も俺にくれよ」
『……貴方って本当に想像の斜め上を行く人ね、一国の王様、七武海の一角、SMILE発案の第一人者……何もかも私の想像の範疇で納まってくれない奇天烈な人……そんな貴方がただの女の心を求めるのは何故？』
「お前が愛する最初の男、そこに俺の名を載せてぇからだ」
『……本当に、読めない人』
to be continued……
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しゃらん。(プロフ) - コメントありがとうございます！！短編の方が中々更新できてなくて……でも好きだと言っていただきめちゃくちゃ嬉しいです！！またサッチでも書きますね！！これからもよろしくお願いします！！ (2022年7月3日 8時) (
レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - この短編種本当に好きだけど、サッチが出てくるとは思ってなくて、心の準備してなかったから普通に死にそうっす、更新とサッチの書いてくれてありがとうございます！ (2022年7月3日 4時) (レス) @page40 id: 95a1685357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作成日時：2022年4月22日 15時
