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船員たちが寝静まった夜、俺は紙とペンを咥え、酒を片手に船首に向かう
何で外に出るか？お前の声が風に乗って聞こえる気がするから
何で酒を持ってくるのか？酒がねぇと、書きたいことが書ききれねぇ気がするから
「ふぅ……さて、いっちょ書いてみるか」
一人呟き酒を煽ってペンをとる、不格好な字だと、お前は笑うんだろうな
――――――――――――……
To．A
久しぶりだな、俺のことは忘れろなんて言っておいて、俺がお前を忘れられねぇみてぇだ
俺たちは今、新世界までやってきた、毎日が新しいものだらけだ
最近、停泊した島でAと最後に見た花が咲いてるのを見つけてな
色は黄色かったが、スイセンで間違いねぇって、ベンが教えてくれたよ
Aと見たスイセンは、白だったと思うんだが……合ってるよな？
そのせいかな、ずっと我慢してたんだが堪え切れなくなっちまってな
こうやってAに手紙なんて書いてみちまったよ
そのスイセンを押し花にしてみたんだ、本が好きだったろ？しおり代わりに使ってくれ
２枚作ったんだがな、しおりの台紙は俺のビブルカードになってる
自分勝手は承知の上だ、そのうちの１枚で返事を送ってくれたら嬉しい、待ってる
From．シャンクス
――――――――――――……
「はぁ……本当に自分勝手な男だな、俺ってやつは……」
忘れてくれと言って手前、今の今まで一切の連絡を取らなかった
次にいつ会えるかわからねぇから、だからと言ってお前を海に連れ出す勇気がなかったから……
俺を忘れて陸で幸せになって欲しいなんて、思ってもねぇことを言ったもんだ
東向きに吹く風にお前を想い、夜行便の郵便カモメに手紙を託す
「俺の片想いになっちゃいねぇよな……お前に会いてぇよ、A」
この想いが、今も絶えずに繋がっていると、傍にあり続けていると……
今でもあなたに届いていると……
今もお前に伝わってるって……
そんなことを、信じるくらいなら神様だって許してくれる……
(届かぬ手紙と送られた手紙)
(私のもとへ帰ってきて)
(もう一度愛してほしい)
(黄色いスイセンの花言葉)
(花と共に届きますように)
end.
額は建前、耳にイタズラ、手首の本音【バルトロメオ】→←募る想いと黄色のスイセン【シャンクス】
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しゃらん。(プロフ) - コメントありがとうございます！！短編の方が中々更新できてなくて……でも好きだと言っていただきめちゃくちゃ嬉しいです！！またサッチでも書きますね！！これからもよろしくお願いします！！ (2022年7月3日 8時) (
レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - この短編種本当に好きだけど、サッチが出てくるとは思ってなくて、心の準備してなかったから普通に死にそうっす、更新とサッチの書いてくれてありがとうございます！ (2022年7月3日 4時) (レス) @page40 id: 95a1685357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作成日時：2022年4月22日 15時
