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付き合う前から変わらない癖
喧嘩をした後マルコは必ず私の髪を手に取り弄ぶ
クルクルと器用に片手だけで輪を作ってみたり、両手にとって編み込んでみたり……今回はよっぽど目を見て話しずらいみたいね
『クスッ……それって自分もダイヤモンドだって言いたいの？』
「俺をダイヤモンドにしたのはAだよい、他の石ころなんて目にも入らねぇ」
『私をダイヤモンドにしたのはマルコよ？だからあなたの言葉で私は傷付くし、あなたの言葉で輝けるの』
「俺らは俺らじゃねぇといいもんにはなれねぇみたいだねい」
『そういう事ね』
「本当に悪かったよい、愛してる……」
『私も愛してる……』
そう言って微笑めば、マルコは安心したような顔をしてゆっくりと顔を近付けてくる
瞳を閉じれば唇が触れ合い、砂糖が溶けたほろ苦いコーヒーの味がした
「言ったろ？サッチさんのコーヒーは愛情たっぷりだってよ！」
『「！？」』
「なぁに！礼はそのバームクーヘンの感想でいいぜ！それ俺の新作なのよ！」
「チッ……今回だけだよい」
『………………』
「あ？食わねぇのかよい？」
『…………あーん』
「！！？？」
「ほらマルコ！あーんだってよ！Aのレアなおねだりあーんだぞ！？」
「クソッ……後で覚えてろよ」
マルコが食べさせてくれたバームクーヘンは、蕩けるような優しい甘さで、さっきのコーヒーとよく合うと思った
だけど、マルコが顔を赤くして食べさせるもんだからつられて私の顔まで赤くなってしまう
「ッ……何でAが顔赤くすんだよい！」
『マ、マルコが顔赤くするからよ！』
「いいねぇ！やっぱお前らは胸焼けするくらい甘く居てくれなきゃな！で？お味はどうだ？」
「……コーヒーに合いそうだよい」
『……ちょうどいい甘さで美味しいわ』
「だろ？やっぱり俺って天才だな！ああそれとよ！バームクーヘンってどう言う気持ちを込めて作るか知ってるか？」
『「へぇ？」』
「幸せが続きますようにって意味があんだよ！じゃあな！」
満足気な表情で去っていくサッチに頭が上がらないのは私だけではないらしい
まんまとしてやられた感はあるけど、感謝の気持ちが上回ってるのはきっとマルコも同じだろう
残ってるコーヒーを飲み切ったら、2人でキッチンに顔を出した方が良さそうね
(まったく、やられたよい)
(本当、頭が上がらないわ)
(アイツも俺らにはダイヤモンドだねい)
(それ、私も思ってた)
end．
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しゃらん。(プロフ) - コメントありがとうございます！！短編の方が中々更新できてなくて……でも好きだと言っていただきめちゃくちゃ嬉しいです！！またサッチでも書きますね！！これからもよろしくお願いします！！ (2022年7月3日 8時) (
レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - この短編種本当に好きだけど、サッチが出てくるとは思ってなくて、心の準備してなかったから普通に死にそうっす、更新とサッチの書いてくれてありがとうございます！ (2022年7月3日 4時) (レス) @page40 id: 95a1685357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作成日時：2022年4月22日 15時
