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キンッ！キンキンッ！
『はっ……はっ……フゥーッ……』
キンッ！
『花の一刀流……怒髪ッ……きゃあ！』
「A！！」
『はぁ〜……まだ父様の技を出すには程遠いことでありんすね……』
「お前さんは剣技の才がある、積み重ねてりゃ習得出来るさ、俺の方こそ使いもんになるのはいつの事やら」
『でもイゾウの射撃は百発百中、まっこと見事な腕前にありんす！銃の腕を更に磨くも良しではありんせんか！』
「ありゃ俺にとっては芸事の一つに過ぎねぇ、侍たる者刀の一つも扱えねぇんじゃ締まらねぇ」
『なれど銃を扱えるとなっちゃ間合いに入らずとも討てるではありんせんか！得手を伸ばすも悪くありんせん』
「クスッ……Aがそう言ってくれんなら、それも頭において置く……ちょいと一息入れねぇか？」
『ならあっしの金平糖を……ぁあ〜！！』
「どうした？忘れて来たか？」
『金平糖はありんすが……煙管を忘れてきんした……はぁ〜……』
「お！なら丁度良かったな！ほら」
スッ……
「今日は俺とAが出会って十年の日だ、何かしてぇと思って用意してた、気に入ると良いが……」
そう行って手渡された包みを解くと、中から出てきたのは見事な花模様が細工された銀の煙管
出会って十年……イゾウも覚えておりんしたか……
『まっこと……見事な花模様でありんす……桔梗の花でありんすね？』
「俺も煙管をふかすようになってな、揃いで誂えたんだ……お前さんのように花読みもしている」
『え？』
「桔梗の花言葉は“誠実”“清楚”“従順”……それと“永遠の愛”で、間違いねぇな？」
『……ここは座敷じゃありんせん、そういった花読みは誠心を捧げる女に向けなっせ』
「そう言うお前さんも座敷じゃ色恋交えた花読みはしてねぇんだろ？」
グイッ！
「A以外に誠心を向ける女なんざ、後にも先にも居やしねぇよ」
閉じ込められた腕の中、脈打つ鼓動と人肌の温もりがこれは誠と物語る……
ああ……気付いてはいかんと思っていたというのに……
イゾウと同じく脈打つ鼓動が、謀りだと言う言い訳すらも払い除けてしまいんしょう……
『あっしは男を金にする生業……それは変わらぬ事でありんすよ？』
「分かってる、それを辞めろとも言わねぇよ、お前さんが俺だけに誠心を向けてくれるってんならな」
『そんなもん、聞くまでもありんせんよ……イゾウがくれた桔梗の花……その花読みと共にしかと頂戴致しんす』
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竜胆 - しゃらん。さん» どもー！イゾウ落ちの小説も良いですね！ww 夢主が金平糖好きって…また可愛いww (2023年2月4日 10時) (
レス) id: 32faf97f7c (このIDを非表示/違反報告)
しゃらん。(プロフ) - 西鶴.藍琉@FFX.Loveさん» わぁー！コメありがとうございます✨️あの人が落とされない日が来るのでしょうか( ˙-˙)笑 (2023年2月3日 18時) (レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
西鶴.藍琉@FFX.Love(プロフ) - 藍琉です〜。いやもう月乃兎太夫（主ちゃん）の相変わらずの花詠みの上げて落とすが最高です🤣 (2023年2月1日 13時) (レス) @page11 id: 8974fd4ba8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2023年1月28日 15時
