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「太夫……いや月乃兎花魁、花魁道中の準備が整いやした」
『ふぅ……さて、遊郭“氷花”初めての花魁道中だ』
年の頃は12となり、あっしは九里に“遊郭”を建てることが叶い太夫として、花魁として座敷に上がっていた
それもこれもおでん様が湯水の如く、オロチに金を貸してしまうからに他ならないが……それもあの人のお人柄、義理人情が先に立ってしまうから仕方ない
「よう、整ったか？」
「こいつは見事だ！偉く着飾ったな！」
『イゾウ！傅ジローも！城から見ているものと思っておりんした！』
「お前さんの初めての花魁道中だぞ？肩貸し傘持ちくらいさせてくれ」
『え……いいのでありんすか？』
「寧ろ俺たちが頼みたい！任せてくれるか？」
『フフフッ！では……肩貸しをイゾウに傘持ちを傅ジローにお願いしてもようございんすか？イゾウとは傅ジローと出会う前から一緒に過ごしておりんす！息もピッタリと合うことでありんしょう？』
「まぁそりゃそうか！なら今のうちに前からの姿を焼き付けとかなきゃいけねぇな！」
「そりゃあ大役だな、喜んで肩を貸そうじゃねぇか」
スッ……
「お前さんに肩を貸すのも胸を貸すのも、俺の特権と思っていいんだろ？」
『あ、あらあら……イゾウも手管を磨いておりんすか？今の文句、座敷で使わせて頂きんしょう！』
「手練手管か……もうすっかり花魁だな」
『……おでん様が上手く金回しをしてくれりゃ、座敷に上がることもありんせん』
「日々傅ジローからも言ってるってのに……俺からも口煩く言っておく」
ガラガラッ……
「月乃兎花魁、そろそろ……」
『ああ……それじゃあ歩いて魅せんしょう』
ーーーーーーーーー……
「いよいよだね、お嬢の花魁道中」
「下手な真似しやがる輩は見逃すなよ！後からケジメ付けさせねぇといけねぇ！」
「親分も来りゃ良かったのによぉ……」
「何言ってやがる大マサ！あの親分だぞ？姐さんと影から見てんだよ、律儀にお嬢が自分で会いに来んのを待ってんのさ」
月乃兎花魁の〜！お練〜り〜！
しゃなり……しゃなり……
「「「「！！」」」」
「何と綺麗な……あれで本当に12かい？」
「俺も金貯めて氷花に行きてぇなぁ……月乃兎花魁の三味線はそりゃあ見事なもんだとみんな言う……」
(……面影そのままだねぇ、あんた)
(……ああ、あれでまだ満開じゃねぇんだぞ)
(……これからが楽しみだねぇ)
(……会いに来やがったら、店に顔出すか)
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竜胆 - しゃらん。さん» どもー！イゾウ落ちの小説も良いですね！ww 夢主が金平糖好きって…また可愛いww (2023年2月4日 10時) (
レス) id: 32faf97f7c (このIDを非表示/違反報告)
しゃらん。(プロフ) - 西鶴.藍琉@FFX.Loveさん» わぁー！コメありがとうございます✨️あの人が落とされない日が来るのでしょうか( ˙-˙)笑 (2023年2月3日 18時) (レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
西鶴.藍琉@FFX.Love(プロフ) - 藍琉です〜。いやもう月乃兎太夫（主ちゃん）の相変わらずの花詠みの上げて落とすが最高です🤣 (2023年2月1日 13時) (レス) @page11 id: 8974fd4ba8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2023年1月28日 15時
