彼女はそれを勝負と言う【サッチ】 ページ26
気持ちのいい日差しに包まれた甲板、酒を煽るマルコたちから少し離れた場所に俺は居た
目の前には少し大きめの弁当箱と真剣な表情で俺を見つめるかわい子ちゃん
このかわい子ちゃん曰く、俺が箸を持ち、手を合わせた瞬間から勝負は始まっているらしい
「んじゃ〜……今日も美味しくいただきます！」
『今日は勝つからね』
「俺っち毎日言ってるけどよぉ、弁当に勝つも負けるもねぇだろ？んで自信作は？」
『ずばり出汁巻き卵！！』
「お！出汁巻きか！Aの出汁巻きはここ最近毎日食べてるから何処が変わったか絶対にわかるぞ！」
『本当？でも先に言うなら今日はふわふわ加減が特別上手くいったの！！早く食べて！！』
一体何をしているのかと言えば、誰が見ても分かるくらいに昼飯を食べている
でもこの食事を用意しているのは半年前から付き合っている俺の最愛のかわい子ちゃんAだ
飯のことなら俺に任せろって言ってんのに、何故こんなことになっているのかと言うと……
『何で私よりもサッチの料理の方が美味しいのよ！！私だって巷で噂になるくらいの料理人だったのに！！』
「そう言われてもなぁ……別にAの料理が不味いわけじゃねぇんだからいいじゃねぇの！」
『それは分かってる！！私だって料理にはそれなりに自信があるんだから！！その気になればバラティエと張れる自信もあるもん！！』
「ならそれでいいじゃねぇの、ほれ、可愛いお顔が怖くなってるぜ？」
『イヤ！！私はサッチが本当に！！心の底から美味しいって言ってくれるまで止める気ないから！！』
「だからマジで美味いって！！」
『サッチ何食べてもそう言うもん！！』
と言う訳で、毎日船の上で愛しい女の美味い弁当を頂いてるって訳だ
俺にとっては彼女と2人で過ごせるし有難くも嬉しい話だが、Aにとってこれは真剣勝負らしい
「本当に料理に関してだけは頑固もんなんだからよぉ〜……あむっ！」
『………どう？』
「……美味い！！今までで一番じゃねぇか！？サッチさん感動で卒倒しそう！！」
『なんか微妙………』
「俺っちの最上級の褒め言葉だぞ！？それに出汁巻きに関しては俺っちよりA方が上だって！！マルコ呼んで食わせてみるか！？」
『ダメ！！』
「いいじゃねぇかよ！！他の奴らの感想聞きゃAも納得すんだろ！？」
『だ、だって……』
「ん？」
『だって……他の人にじゃなくて……サッチに作ってるんだもん……』
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リリ(プロフ) - ありがとうございます！とっても面白かったです！ (2023年1月17日 23時) (
レス) @page29 id: 022cb966a8 (このIDを非表示/違反報告)
しゃらん。(プロフ) - リリさん» わかりました！では更新したらまたお知らせしますね！こちらこそ遅くなってすみません！これからもよろしくお願いします！ (2023年1月17日 8時) (レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - いいえ、とくにないです！それとコメント遅くなってすいません！ (2023年1月16日 17時) (レス) id: 022cb966a8 (このIDを非表示/違反報告)
しゃらん。(プロフ) - リリさん» はじめまして！コメント、リクエストありがとうございます！！キッド了解しました！シチュエーションや傾向などのご希望はありますか？ (2023年1月16日 7時) (レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - どうも、はじめましてリクエストなんですけど、キッドお願いできますか？ (2023年1月15日 23時) (レス) id: 022cb966a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2022年10月8日 17時
