【鬼滅の刃】風柱の継子はおっとりさん 3

126話 ページ30

いつもと違う悲鳴嶼さんに心臓が跳ねる。


「A…」


距離をとろうとしたが先に抱きとめられた。


どうにかしないと！


「悲鳴嶼さん、Aさん、夕餉の用意ができまし、た…」


玄弥君によって勢いよく襖が開けられた。


なんだか既視感を感じると思ったら、宇髄さんの家でも同じことがあったな。


悲鳴嶼さんはゆっくりと私を離した。


玄弥君の方を見ると、顔を赤くして震えている。


「お二人はそういう関係だったんですね」


『違うよ玄弥君』


やはり誤解を招いた。


何とか誤解を解いて玄弥君は先に台所へ戻った。


それにしても、玄弥君がいてくれて良かった。


「A」


『はい！』


安心していると悲鳴嶼さんに後ろから声をかけられる。


「お前は男に対する危機感が無さすぎる。少しは警戒しろ」


『でも悲鳴嶼さんですし…』


「あのまま襲った方が良かったか？」


そう言われて体が跳ねる。


『いや、あの』


「冗談だ。別に私はお前にそういう感情は持ち合わせていない」


悲鳴嶼さんはそう言って少し微笑んだ。

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