40話 ページ41
それからの稽古は本当に過酷だった。
ひたすら打ち込みだけっていうこともあった。
休憩時間は適度に与えてはもらえたけど。
私の隣に座って紙飛行機ひたすら飛ばしてて、年相応な所は可愛らしかった。
料理は基本隠の方がやっていてくれたそうで、私が居る間は私が作ることにした。
ふろふき大根を作ったら、わかりにくいけど嬉しそうにはしてくれてた。
「僕はあんまり物事を長く覚えられないんだ」
2週間くらい経った休憩の時、ふとそう言われた。
「流石に御館様と柱の人達は覚えてるんだけどね」
『そうなんですね、だから私の事もしっかりとは覚えられていなかったんですね』
「うん。でもこの2週間Aといた時ね、何かを思い出せそうになるんだ」
『何かを?』
「そうだ、僕のこと下の名前で呼んでみてくれない?呼び捨てで」
『いや、そんな恐れ多いことは…』
「僕が良いって言ってるんだからいいんだよ。それに僕の方が年下だし」
ね?と言いながら顔を覗き込んでくる。
『無一郎』
諦めてそう呼ぶと、少しだけ顔が綻んだ。
「うん、Aにはなんかそうやって呼ばれる方がしっくりくる。敬語も外してよね」
『無一郎がそれで喜ぶなら』
私はさっきの綻んだ顔が頭から離れなかったので、そう言った。
無一郎は嬉しそうには頷いてくれた。
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瑠花(プロフ) - 実弥LOVEさん» はい、頑張りましょう!笑 (2020年1月29日 0時) (レス) id: d07b6182fc (このIDを非表示/違反報告)
実弥LOVE(プロフ) - なら生きるぜグェグヘへ (2020年1月27日 17時) (レス) id: 3871cda528 (このIDを非表示/違反報告)
瑠花(プロフ) - 実弥LOVEさん» 色々な実弥さんをまだ書く予定してるので生きてください!! (2020年1月27日 11時) (レス) id: d07b6182fc (このIDを非表示/違反報告)
瑠花(プロフ) - 夜月─《 *無人* 》☆さん» 原作の幼少期がとても可愛かったので、実弥さんを可愛くしたかったんです…!いいですね、結婚しちゃいましょう(?) (2020年1月27日 11時) (レス) id: d07b6182fc (このIDを非表示/違反報告)
実弥LOVE(プロフ) - 我が人生に一片の悔いな…sチーン (2020年1月26日 23時) (レス) id: 3871cda528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠花 | 作成日時:2020年1月18日 15時