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「何してるんですかこのクソ暑い中、熱中症になっちゃいますよ。」
「お互い様デショー」
そっちこそ何してんの?と言われたのでこの真夏日に1人でアイスを買いに来ている経緯を話す。
「めっちゃパシリじゃん!」チョーウケルとギャルのように話す天童さんに殺意が湧いたが気合いで鎮めた。
「俺も一緒に行っていい?この坂登ってすぐだし、オレもアイス食べたーい」
「奢りませんよ」
「ケチ」
「ケチってアンタ…」
「ウッソー冗談、元から奢ってもらおうとか思ってないヨ、若利君に怒られちゃう」
「私が若利くんという名のセコム契約してるみたいな言い方しないでください、あんなのバックに立たれてたら友達無くします」
「あー、言っちゃおー」
あ、やめてください面倒なので、なんて会話をしながら坂を登りきるとスーパーが見えてきた。
「やっと見えた、!」
「オアシスはあそこだー!」
天童さんが走り出したので慌てて後を追ってスーパーに入ると、寒いくらいに効いた冷房の風が肌に当たって心地良い。
「どれにする?」
「どれにしましょうね、」
オレこれにしよーっと、と言いながら某6つ入りのチョコバニラアイスを手にとる天童さん。
私もテキトーにソーダ系とフルーツ系、チョコ系のアイスを手に取って「決まりました」と2人でレジに向かう。
「いやーマネージャーって大変だね、うちこない?パシらないヨ」
「勧誘やめてください、私そんなに頭良くないです」
「ご謙遜を〜、若利くんもよろこぶんじゃなーい?」
「やですよー今から転校とか面倒だし、あと寮嫌なんで私」
「寮嫌なのはどうにもできなくて笑うー」
んじゃ、オレこっちから戻るから、Aちゃんバイバーイと言って大きく手を振ると、天童さんはさっきっ来た方向とは逆方向に帰っていった。
「お疲れ様でーす」
「おぉ、おかえり、レシートは?」
「お願いします」そういってレシートを渡すと「ちょっと待ってろー」とアイスとレシートを持って体育研究室に引っ込んでいった。
「お前らー、アイス食うぞ」そういって溝口くんが袋を持ち上げると「うおっしゃー!」と歓声が上がる。
「あざっす!!!!!」
「溝口くんが俺らの顧問でよかった!」
「あっちー!!!」
「おうおう俺の自腹だ感謝しろー」
と溝口くんも満更でもなさそうである。
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山田(プロフ) - 主さんの小説一気に拝見しました!更新楽しみにしてます!! (12月18日 21時) (レス) id: 05eaca5431 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫苑 | 作成日時:2023年5月24日 21時