なんででしょう？【青葉城西】4 (ページ9)

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「いやーすごかったね」

「ほんとに思ってますかそれ」

おもってるおもってる、と試合の終わった国見と話しながら歩く。

「後半めっちゃ使われてたじゃん、みんな疲れてる中勝てたのは国見のおかげだね」

そういうと国見は「それさぼってたのばれてるってことじゃないすか」と言ってため息をついた。

「あ、いたいた国見ちゃんたち」

「及川さん」

「お疲れ様です」

「うん、国見ちゃんたちもお疲れ様」といった及川さんは、このあとのミーティングの場所と時間だけ言うとそのまま別のひとのところに行ってしまった。

及川さんと入れ違いになるようにして潔子さんがやってきて、「あ、邪魔しちゃった…？」というので国見が「はい」といいそうになっているのを全力で阻止し「いいえ、全然」と返した。

「それならよかった。」

「試合、お疲れ様でした。」

「うん。Aちゃんもお疲れ様。
準決勝も、決勝も頑張ってって言いに来たの。
私たちの分まで頑張ってほしいって。全国行けるように、応援してるから」

負けたチームの応援ができるなんてこのひとはどこまで素敵な人なんだと思いながら

「もちろんです。ほかの人たちにも伝えておきますね。」

「うん、ありがとう。ごめん、ほんとはもうちょっとお話したいんだけど…
これからミーティングがあるからもう行くね、また今度」

そういって走って行ってしまった。

「潔子さんって超いい人だよね国見」

「そうっすね」

なんだかそっけないような気がしたが「そろそろミーティングじゃない？」と話をそらしてミーティングに向かった。