54話目 ページ32
「ねぇねぇ、お話ししようよ。」
そう話しかけてくる隣の席の傘村には多分視覚というものが備わってないのだと思う。
視覚を持っている人はこんなにも眠そうな人に対してお話ししようなんてこと言わないからだ。
言うとしたらとんでもない阿呆か、一昔前にはやった言葉なので使いたくはないが、所謂KYというやつだ。
「話すことなんてないし、そのきもい話し方やめてくんない。」
「辛辣だなぁ。」
そういった後に私にも聞こえるか聞こえないかくらいの声で
「いつもの話し方なんてしたら及川先輩に嫌われちゃうでしょ。」
といったので心底この人は及川さん目当てでここに来たんだなぁと思う。
「ねぇ、私眠いんだけど。」
「Aちゃんが寝ちゃったら私今しちゃうからだめぇ」
知らんがな。と思ったのはたぶん私だけではないと思うので懺悔するの件は割愛させてもらう。
「あのさ、前から聞きたいと思ってたんだけど。」
「奇遇だね！私もあるよ、そういうの。」
私たちはお互いにオタあ外のことを考え、少し声のボリュームを小さくして話し始めた。
「なんで私に嫌がらせしてくんの？」
「だって、ライバルは一人でも減ってほしいもの。」
「は？」
「及川先輩がね？言ってたのきいたの。
深森ちゃんってどんなこ？って。
そんなのあなたに気があるとしか思えないでしょ？だから、ライバルは一人でも多く蹴落としておきたいの。」
そんなことか。心底落胆した。
もっと頭のいい理由で嫌がらせを受けていたらもっと納得できたのだろう。
こんな頭の弱い考えだったとは思わなかった。
「私からも質問。
Aちゃんってさ、もしかして及川先輩のこと何とも思ってない？」
「思ってるも何もむしろあんま好きじゃないけど。」
「ほんと？！
じゃあ私に協力してほしいの！」
「いいよ」
協力？するわけないでしょ。
むしろこれはこの女に仕返しするチャンス。
ならばどんなことでもしてあげる。
「えっ？！ほんとに？！
ありがとう！！これからは仲良し、演じようね！」
演じる。そう言ってくるあたり私と本当に仲良くなる気はなさそうだった。
話は終わり、そういって重かった瞼を閉じるとすぐに眠ってしまった。
バスに揺られていると、その適度な振動で人というのは眠ってしまうものなのだ、こればっかりは仕方がないとしか言いようがない。
まぁ眠っていた私も悪いが大声で起こすそちらにも多少問題はあると思う。
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(?????)ゆず(プロフ) - 私の知り合いに柚葉いますけど、本人は別に気にしてないそうなのでそのまま使ってください！ (5月6日 14時) (
レス) @page41 id: b8157db853 (このIDを非表示/違反報告)
白夜のダンテ(プロフ) - yonagiさん» ご心配ありがとうございます(血涙) ぼちぼち更新予定なので気長に待っててもらえると嬉しいです！2回もコメントありがとうございます！ (2020年12月28日 14時) (レス) id: 5ba03318fd (このIDを非表示/違反報告)
yonagi - 下にいるyonagiとは同一人物です…別端末で操作しているため、ID画違く紛らわしくて申し訳ないです (2020年12月28日 14時) (レス) id: 7dd7ce449b (このIDを非表示/違反報告)
yonagi - 体調大丈夫ですか？ あまり無理せず更新頑張ってください！この作品面白くてとてもすごいと思います！ (2020年12月28日 14時) (レス) id: 7dd7ce449b (このIDを非表示/違反報告)
白夜のダンテ(プロフ) - らんさん» あっ、全然気づいてなかったです……ありがとうございます！(あっ、ならこのままにしておきましょうk((() (2020年8月11日 16時) (レス) id: 5ba03318fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2020年6月28日 21時
