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三十三話 ページ35

彼は、少し黙ったが口を開いた。

仁「今後、人前で怪我をしないこと。今回みたいになるからな。それと、もうあいつらとは会うな。」

A「え…。」

私は、固まる。

仁「また、さっきみたいなことになりたくないだろ?暇になったら、俺ん家遊びに来い。」

なっと彼は、私を見てくる。
私は、うん。と答えた。
そう言うと、彼はニカッと笑った。

仁「んじゃ、送ってく。」

A「途中まででいいよ。」

斎藤家の子どもだってばれちゃうし。その言葉は、飲み込んだ。

仁「そうか?夜は危ないぞ?」

仁は心配そうな顔で見てくる。

A「大丈夫、大丈夫。」

私は、ニコッと笑った。

仁「それならいいんだけどよ。」

まだ、心配そうな表情を浮かべたまま言った。
そのあとは、仁と離れ気づかれないように城の裏側からこっそり入った。


入ってすぐに着替える。
平民と同じような格好をすれば真野に怒られるからだ。

A「よし、顔洗いに行こ。」

一人でボソっとつぶやいた。

井戸へパタパタと走っていき、水を汲み手ぬぐいを濡らす。
顔を拭き、もう一度水を汲む。
すると、いつの間にか葵が後ろにいたようだ。

葵「わっ!」

そう言い、背中を軽くぽんっと押される。

A「うわっ!」

私は、持っていた桶に水を入れていたがその場にぶちまけた。

葵「え、ちょっ!A!」

その水は自分と、葵にバシャッとかかった。

A「あ、ごめん。水かかっちゃった。」

上から水がかかり、着物は絞れるほど濡れた。

葵「もー。まあいいや、それでAどこ行ってたの?」

A「え、なんで?」

葵は、少しぷくっと頬を膨らます。

葵「なんでじゃないよ!みんな、Aのこと探してたんだからね!」

プンプンとわかりやすく怒る。

A「ごめんごめん。遊んでた。」

落ち着いて落ち着いてというような感じの動作をする。

すると、後ろから頭を叩かれた。

A「あいてっ!」

頭を押さえすぐさま後ろを振り向く。

斎藤「何処へ行っていたのだ。」

やばい。兄さん本気で怒ってる…。

A「あ、えっと…。みんなが知らないとこ?」

私は、首をかしげる。

斎藤「稽古を抜け出して、こんな時間までか?」

兄さんの低い声が、私の上からかかってくる。

A「うん…。」

あわわわ。怖い怖い。

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設定タグ:薄桜鬼 , 斎藤一 , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
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莝理亜(プロフ) - コメントありがとうございます!続編も楽しんで下さいね! (2018年12月24日 21時) (レス) id: ca0ec47182 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - コメント失礼します。凄く良かったです。 (2018年12月24日 9時) (レス) id: aa472647a8 (このIDを非表示/違反報告)
莝理亜(プロフ) - コメントありがとうございます!更新する時間があまりありませんが、楽しんでいってください。更新、頑張りますね! (2018年6月23日 0時) (レス) id: ca0ec47182 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白かったです!また楽しみにしてます、頑張ってください! (2018年6月20日 20時) (レス) id: 1a0123f488 (このIDを非表示/違反報告)
莝理亜(プロフ) - コメントありがとうござます!面白いなら良かったです!!!!続き頑張って書きますね!今週は、少し忙しいのであげられるかわかりませんが、忙しくなかったらだいたい三日であげる予定です!これからよよろしくお願いします。^ - ^ (2018年1月23日 16時) (レス) id: 9add19d2e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ざりあ | 作成日時:2018年1月10日 18時

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