１７８：手を握る ページ21
『なんであんたにそこまで言われなくちゃならいんだよ！』
怒鳴ってる声で目が覚めた。
和くんの声…？
ドアを開けると智くんと目が合った。
和くんとまぁくんは背後なので気付いてない。
・・・智くんの家にはすぐ着いてタクシーなんて乗らなくても良かったんじゃないかなって思った。
智くんの家もこれまた立派でさすが嵐！なんて思ったりして智くんの後をまぁくんと着いてく。
智くんは鍵を開けて私とまぁくんをリビングに通してくれた。
ここにきて、本当に申し訳ない気持ち、和くんへの気持ちと、彼らの優しさに対する感謝の気持ち…色んな感情がごちゃごちゃに渦巻いて、なんだか泣けてくる。
嗚咽をあげながら泣く私に、何を言うわけでもなく背中をさすってくれるまぁくん。
その心地良い感触と、泣き疲れもあって、まぁくんの肩に凭れたのを最後に意識が途絶えた。
・・・和くんが怒鳴ってる…。
智くんは和くんをジッと見て、まぁくんは後ろから見てもアタフタしてる様だった。
「俺は、今もこれからもAしか考えられない。」
智「そんなに好きなら、なんであんな事言ったんだよ…。」
「…Aには俺の知らない世界があって、当然俺の知らない人と交流もあって…。それに嫉妬したって言うか…こんな特殊な世界で生きてる俺じゃなくて、そっちがいいって言われたら、俺勝ち目ないなって…。」
智「まぁ…それはわかる。けど、お前から手を離す様な事言ったらそれで終わりなんだよ。向こうから追いかけるなんてできないんだよ。そういう世界なんだよ…俺らのいる世界って。」
和くんは俯いて黙って…。
智「だから言ったじゃん。『お前が手を握ってれば、Aちゃんもちゃんと握ってくれてる』って。でもそれは逆も言えんだよ。」
智くんの口調は乱暴なままだけど、どこか諭す様に和くんに言ってる。
智「で？どうすんの？俺にくれんの？」
そう言った智くんに俯いてた顔をパッとあげて、
「ぜってぇ誰にもやんない。Aは俺んのだ。」
って和くんがキッパリ言った。
智「…だってさ。どうするAちゃん？」
智くんが目線を私に向けて言ったから、和くんとまぁくんが、勢いよくこっちを向いた。
「…A。」
って呟いた和くんが、走って来てその勢いのまま私を抱きしめた。
「ごめんA。ホントごめん。」
って泣きそうな震える声で言うから、私が泣けてきた。
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しおなな(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！フラグ作品は今本当に悩んでて・・。書きたいような、でも私に書ききれるかどうか・・。もし別に作るときはお知らせさせて頂きますね。 (2013年3月17日 16時) (
レス) id: 74315ac743 (このIDを非表示/違反報告)
なお - この作品大好きです♪フラグつきぜひ読みたいです(//∇//) (2013年3月17日 14時) (レス) id: eee334db08 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - 虹。さん» お二人共お若いんですね！おばちゃんびっくりです(笑) (2013年3月17日 11時) (レス) id: 74315ac743 (このIDを非表示/違反報告)
虹。 - ゆりあさん» わたしもです。 (2013年3月17日 10時) (レス) id: 0d50aebee8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ - 実は私も15歳以下ですｗ (2013年3月17日 10時) (レス) id: 89a5f54d07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年3月9日 19時
