１７２：嫉妬 〜ニノ〜 ページ15
Aが涙を流してるのを見てハッと我に返る。
ヤバイと思った時には、Aはもう玄関を出る所だった。
俺がAを呼んだのと同時にドアが閉まる。
慌てて追いかけて、『あっ』と思って鍵を探す。
こういう時に限って鍵が見つからない。
やっとの思いで鍵を見つけて、キャプを被り玄関を出た。
走って周りを探すけど、見つからない。
…とりあえず一旦家に帰る。
一応と、電話をかけてみるけど携帯が鳴ってるのは寝室…。
俺の曲…。
待ち受けも俺…。
取り返しのつかない事をしたと実感して頭を抱えてその場にうずくまる。
・・・あんな事言うつもりはなかった。
Aに謝るつもりで寝室に入ろうとドアに手をかけて話し声に気付く。
真央ちゃんか…？
『…いえ、また行かせてもらってもいいですか？…本当ですか？ありがとうございます、隼人さん。』
Aの口から男の名前が出た瞬間、ドアを思い切り開けてた。
びっくりした顔のAが俺が来た事で急いで電話を切る。
…聞かれちゃマズイ事？
そう思った時には、Aを組み敷いて上から見下ろしていた。
初めて見る俺に戸惑ってるのかAは無言。
何で俺はこんなにイラついてんだ？
何で俺はこんな低い声で話してんだ？
何で俺は…Aにこんな悲しい顔させてるんだ？
必死に自分を落ち着かせようとする。
その時、Aの携帯から翔さんの曲が聞こえて、俺の腹の底にあるドス黒い感情が身体中に広がって、気付けばAを疑う言葉を発してた。
そんな事本気で思ってた訳じゃない。
Aが俺を思っていてくれているのは俺が1番よくわかってる。
・・・その場を立ち、頭を冷やす為に風呂場で服を着たまま冷水を頭から被る。
髪も乾かさず下だけ服着た格好で、リビングに戻ると正面のベランダに洗濯物が干しっぱなしになっていた。
最初の頃は俺のを洗うのに確認していたAも最近は何も言わず、洗濯してきちんと畳んでくれてある。
キッチンも風呂場もリビングも毎日掃除をしてくれてる。
そんなAが俺以外の他の誰かと何かあるなんてあるはずないのに…。
何も持たずに出て行ったAが戻って来たらと思って待ってみたけど…
もう限界だ。
洗濯物を取り込み寝室に入ってクローゼットから服を出して、Aのバックから鍵を掴み、服を着てキャプを被り玄関を出た。
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しおなな(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！フラグ作品は今本当に悩んでて・・。書きたいような、でも私に書ききれるかどうか・・。もし別に作るときはお知らせさせて頂きますね。 (2013年3月17日 16時) (
レス) id: 74315ac743 (このIDを非表示/違反報告)
なお - この作品大好きです♪フラグつきぜひ読みたいです(//∇//) (2013年3月17日 14時) (レス) id: eee334db08 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - 虹。さん» お二人共お若いんですね！おばちゃんびっくりです(笑) (2013年3月17日 11時) (レス) id: 74315ac743 (このIDを非表示/違反報告)
虹。 - ゆりあさん» わたしもです。 (2013年3月17日 10時) (レス) id: 0d50aebee8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ - 実は私も15歳以下ですｗ (2013年3月17日 10時) (レス) id: 89a5f54d07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年3月9日 19時
