６３：きたっぽい ページ18
４月に入り、予定日まであと３日の深夜。
お腹の張りと痛みで目が覚める。
う〜ん・・・。
これって・・・？
時計とにらめっこ。
・・１５分か。
まだ平気だな。
もう一回寝よ。
・・ったた。パチっと目が開く。
また、時計とにらめっこ。
１０分・・。
もう一回待ってみよう。
・・やっぱり１０分。
うん。これはそうだ。
「和くん？ねぇ、和くん？」
後ろに反転して、寝ている和くんを揺すりながら声をかける。
「ん〜？」
半分寝ている和くん。
「陣痛きたっぽい。」
「ん〜・・・。・・はぁ？！」
パチっと目を開けて飛び起きる。
「生まれるの？病院は？電話は？先生呼ぶ？もう出る？あぁ、どうしよう？ねぇ、痛い？」
パニックになってる和くんの手を握り、
「和くん、落ち着いて？直ぐには生まれないから。」
って言う。
「あ、あぁ。」
１０分間隔になったので、病院の指示通りにまず電話をかける。
電話を切ると、既に着替えて準備万端の和くん。
「何だって？」
「とりあえず来てって。」
「うん。俺、先に荷物積んで来るからここで待ってて？」
そう言って、入院の準備をしてあるボストンバックを持ちリビングを出て行った。
あぁ、また・・。
ギュ〜ってなって、お腹もパンパンに張る。
顔を顰める私を心配そうに見る愛犬達。
「大丈夫よ？ちょっとお留守にするけど、いいコでいてね？」
頭を撫でてやる。
「A？今は動ける？」
「うん。」
和くんが手を差し出してくれて、それに重ねる。ちょっと引っ張って私を立たせてくれる。
車に乗って暫くすると、また痛みが襲って来る。握ってる和くんの手を思わず、ギュってしてしまう。
「大丈夫？」
丁度信号待ちで、和くんが私を覗き込む。
「うん。まだまだ痛くなるんじゃないかな。」
「今日は５人の仕事じゃないし、できる限りついてるから。」
「ん。でも、あんまり杉山さんに迷惑かけないでよ？」
「・・・ん。」
その間は何？
深夜だからか、道も空いていて３０分位で病院に着く。
丁度、陣痛の波が来ている所で、車から降りずにジッと痛みが引くのを待つ。
「和くん？平気。」
「うん。」
助手席に回って来た和くんが、手を差し出して私を降ろしてくれる。
そのまま手を繋ぎ時間外の入口へ。
中に入ってから部屋に通されて、お腹に陣痛の様子を見る機械を着けて、早速助産師さんの内診。
「ん〜５センチって所かな。波も順調に来てるみたいだから、このまま入院で。」
と言われた。
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みぃる - 君色世界を読んでと心がホッコリするので大好きです！ (2013年9月7日 3時) (
レス) id: 7ddb89caf4 (このIDを非表示/違反報告)
とゅゆ - にのすきー！ (2013年8月30日 22時) (レス) id: 43e9d5b2c6 (このIDを非表示/違反報告)
恋嵐(プロフ) - すごくX10かんどうしました!!!!これからもがんばってください！応援します!!! (2013年6月19日 15時) (レス) id: 637c5a7ee6 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - 弥生☆さん» 漁師さんてすごいです！海の近くに住んでるのですね？羨ましいです。まぁ、私も海まで車で１５分の所ですが(笑)海と山に囲まれてる田舎者です。 (2013年5月30日 8時) (レス) id: 74315ac743 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - 二宮きぃさん» 赤ちゃんのお世話って本当にストレス溜まるから、その辺を書けたらなぁと・・。その辺を二宮さんがどこまで理解しているかですよね。 (2013年5月30日 8時) (レス) id: 74315ac743 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年5月9日 12時
