Behind Love. (ページ34)

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紫「残念、Aが寂しがってくれたらもっと勉強捗ったのにな」

『またそんなこと言って！ほら、私なんか気にせず勉強してて！』

紫「なんかやる気でなくなったから休憩」

『全く…』

紫「てか、Aよくここ来れたね」

『え、なんで？』

紫「だって、自分のこと好きな男と2人きりとか、彼氏いるのに嫌じゃないの？」

緊張するのは当たり前。

でもそれ以上に、紫耀くんといたいと本能的に思っていた。

『ううん、紫耀くんそんなことする人じゃないもん』

紫「…わかんないよ？」

『私が嫌がることしないじゃん』

紫「俺だって男だからね、A」

視界の反転とともに、体に畳の感触。

そして映るのは、紫耀くんの端正な顔立ち。

押し倒されていると理解したけど、廉の時のような恐怖は、なぜかなかった。

『紫耀くん…何して……』

紫「Aのお母さんも粋だね、俺しかいないところにA入れるなんて」

『お母さんの……聞こえてたの？』

紫「そりゃあ聞こえるよ、リビング近いし、襖薄いし」

やはり母が意味深に笑ったのはあながち間違ってなかったのかも。

『ねぇ紫耀くん…私廉に怒られちゃう…』

紫「廉？…あぁ、彼氏ね」

『紫耀くんの匂いとか…分かっちゃうから…』

紫「んー…俺の存在を知らしめるには十分だけど、生憎ヤンデレくんだったもんね

Aが傷ついたら元も子もないしなぁ」

そうブツブツ言いながら、紫耀くんは離れてくれた。

それにしても、ドキドキした。

ドキドキしてるって、私………