Behind Love. (ページ32)

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廉「なぁ、今度出かけようや」

『…うん、いいよ』

後ろから抱きしめられて耳元で囁かれる。

廉「どこがええかなぁ…」

私の項に額を埋める廉は、とても幸せそうだ。

『どこでも、いいよ…？』

廉「…ホテルとか？」

『そ、それはデートじゃないもん！』

廉「ふは、嘘嘘笑」

これだ。

私が望んだのはこういう日常だ。

他愛もないことで笑い合えるような、この空気。

廉「普通に水族館とかどう？」

『うん、いいよ』

抱き締められていて硬直している私は、何故か喋り方まで片言だ。

廉「緊張しとんの？」

それも全て彼にバレている。

『緊張、してない』

廉「だって全部片言なんやもん笑」

『も、もう！離して…』

廉「離さん」

離してと言ったことで、余計に力を増した廉の腕力。

言ったことも全て、思った通りに行かない、それが廉だった。

廉「可愛い服期待しとるで？」

『だ、だったら帰らせて……考えたいから』

廉「んー、まぁ、しゃーなしやな」

『…い、いつのつもり？』

廉「え？明日」

『あ、明日…？』

明日は月曜日、学校だ。

廉「A、頭ええやろ？1日くらい」

『そ、そういう問題じゃ……』

廉「俺も休むんやから、ええやろ？」

やっぱり、私に拒否権はないようだ。