Love Triangle. (ページ10)

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たこ焼きを買い終え、神社の石段に3人で腰かける。

何故か私が真ん中で、両隣に2人がいる形。

紫耀もなんで、こんな座り方するんだろうか。

廉の隣に行けばいいのに。

廉「あっふ！あふい！」

たこ焼きを丸ごと1個口にほおり投げた廉は、隣で騒いでいる。

紫「吐き出すなよ？」

廉「あほ、ほんあほほはいは！(阿呆、そんな事ないわ！)」

『何言ってんの、笑』

廉「んがぁ、飲み込めた」

紫「熱かったっしょ、飲み物買ってくるわ」

廉「ありがとう」

紫耀は立ち上がり、屋台が並ぶ道へ姿を消した。

『大丈夫？口の中』

廉「まぁ、食べ慣れてるからな」

『ふーん』

膝を抱え、うずくまる。

紫耀は、私と廉を二人きりにして良かったのだろうか。

それだけ何も無いって、私を信頼しているの？

廉「…なぁ、」

『ん？』

廉「さっき、手繋いどったん、ほんま何もない？」

『え…なんもない、けど？』

廉の方を向くと、廉は大きな溜め息をついた。

廉「はぁ……よかった…」

小さくそう呟いた廉。

…そっか、両想い、なんだな。

私が入る隙なんて、ないじゃんか。

…いや、最初から入っていなかったかもしれない。

紫耀と廉の中で、二人の世界ができていたのかもしれない。

学校のみんなが言う通り、私は邪魔者だったんだな。

廉の"よかった"は聞いていない振りをした。

それについて答えたら、自分で傷をえぐる行為だ。

きっと廉は、恥ずかしそうに"紫耀が好き"と私にカミングアウトしてきただろう。

あの時の紫耀と同じように。

私は廉の方に向いた顔を、うずくまって腕で隠した。

…だから私は気づかなかった。

何か言ってしまったとでも言うように、口を抑えていた廉の姿を。