Love Triangle. (ページ33)

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(廉とAが、廉の家に集まる前のこと。)

もうダメだ…。

諦めるとか言って、さっきからずっと廉の事ばっか考えてて。

ベッドは、ところどころ涙の跡が残っていた。

馬鹿なりに考えた。

きっと諦められないのは、1人で勝手に諦めようとしているからだって。

でも誰かに背中を押してもらうようなこと、こんな恋では出来ないから。

……告白して、吹っ切れるしかない、なんて。

これから俺、学校で誰といよう。

最近、3人で行動することがなくなってからは、クラスメイトの神宮寺勇太と過ごすことが増えた。

ジンは、

"あの有名な紫耀と友達になれるなんてな、"

なんて抜かしていたけれど。

妙に気を使う関係よりも、こういう楽な感じの方がいいかなって。

…諦める、ためだもんね。

寝転んでいる体勢から、なかなか動くことの無い俺の体。

心はきっと行きたがってるのに、体が言うことを聞かない。

起きるぞ、3、2、1…

気だるげになるといつまでたっても起きられないから、素早く起きる。

すると目の前の世界が歪んだ。

と思えば同時に、頭の痛みが襲ってくる。

泣きすぎたか……

あー、行く気ないな。

あきらめに行くのだと思うと余計辛い。

でも行かなきゃ、いつまで経ってもこのまま。

紫「廉のところ、行ってくるね」

リビングでくつろいでいた母親に、そう伝えると。

母「そうなの？じゃあこれ持ってって、たくさんあるから」

俺に紙袋を差し出してきた。

紫「これ、最中…？」

母「そうそう、もらったのよ」

"よろしく伝えてね"そう残して母は家事に取り掛かった。

紫「……よし、」

勇気と勢いで、俺は玄関のドアを開けた。