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学校の校門をくぐれば、多くの視線はこちらを向く。
「またあの子あの二人と登校してる」
「あの二人もそろそろ呆れないのかしら…」
私への悪口は日常茶飯事で。
嫌がらせがないのは、救いだけれど。
陰口を言う人達もいれば、黄色い歓声をあげる人達もいる。
紫耀くんだ、廉くんだ、の声で私の耳は埋め尽くされている。
そんなふたりと毎日登校できる日々に、少し優越感に浸っているのは、誰にも言えない秘密。
教室では、既に友達が登校していた。
「お、Aおはよう」
『紗奈、おはよう』
私の友達である、黒木紗奈。
悪口ばかり言われる私の、唯一の友達である。
彼女はとても男前で、一匹狼という感じだ。
でも、私の前では少し弱気だったりする時もある、可愛い友達だ。
紗「今日小テストあるよねぇ…」
『だね、まぁなんとかなるっしょ、』
紗「うん、だね」
二人でいるこの時間が、純粋に笑顔になれる時間だったりする。
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作者名：ぷち。 | 作成日時：2020年5月8日 1時
