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客が二十五人 ページ26

そう話しかけるとピクリと肩を揺らし、あからさまに警戒の色を浮かばせる少年。

否、一寸くらい隠す努力しようよ。面倒くさい。

まあ指名手配犯を目前に、ヒヨッコ探偵の性という奴かは知らないが、迎撃の体制を取っている。

唯の一般人がマフィア、、、ひいては能力者に勝てる見込みなンてないから辞めときな。

例え頭脳が高校生だろうが工藤新一だろうが非異能者である以上無駄死にするだけだよぅ。

とか何とか考え乍ら私は今一度(やつがれ)君に向き直る。


「で、だ。君は、、、君達(マフィア)は今度は何をお望みなのかな?」


にっこりと笑いかけると思い出したかのような顔つきになる。

マフィアが態々指名手配されている(やつがれ)君を出したんだ。相当な理由がある筈。


「実は、、、」







「はァ?!組合(ギルド)がヨコハマに現れただあ?!」


「一寸待って、そんなの私の情報網には引っ掛かってないンだけど!」


思い切り顔を歪ませ乍ら叫びにも近い声を絞り出す。

というか何処で其の情報を、、、とジト目で見ると、如何にも森殿が遭遇したらしい。

何やってんだ彼の人。

然し、既に探偵社を其の歯牙にかけるか。

別に何方の味方という訳でもないが、お得意様にちょっかいをかけられるのは気分の善いものではないな。

こうなったら全力で情報をばら撒いて差し上げるよ。

異能を持たない私には、情報戦でしかまともに戦う事は出来ないからね。

別に組合(ギルド)がヨコハマに居座るのは構わないがマフィアと探偵社に手ぇ出すのは赦せない。

私、こんな感情的な伽羅じゃあなかった筈なんだけどな。

ま、人形みたいに感情が乏しいよりかは人間らしい方が良いんじゃないかな。

其の場の一時の感情で行動するのは賢くないけど。


「で、君達は何をお望みかな」


「無論、組合(ギルド)の情報だ」


「だよね、知ってた。少々待って呉れ給え、直ぐに入手したげるから」


微笑を浮かべて目を細めると、(やつがれ)君も微笑を浮かべた気がした。

一瞬だったから分からなかったけど。

ま、組合(ギルド)相手に何処迄情報を掠め取れるかは分からないけど、貰えるだけ貰っておこう。

客が二十六人→←客が二十四人



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紫苑(プロフ) - ありがとうございます!面白くて何よりです!クロスオーバー最高ですよね、、、 (6月14日 4時) (レス) id: 999d0c307e (このIDを非表示/違反報告)
とめーとー@カド松(プロフ) - 面白いです!お気に入りさせていただきました!クロスオーバーは大好きなので・・・ (6月13日 21時) (レス) @page11 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫苑 | 作成日時:2023年6月7日 13時

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