客が二十二人 ページ23
何やかんやで依頼当日。
米花町の適当なビルの裏路地で中也と合流する。
黒服を何人か連れて立っている姿はマフィアの幹部だという事を再認識させられる。
「やァ中也」
薄らと微笑みを浮かべ乍ら声を掛けると視線を此方に向けてきた。
私を視認するとふ、と笑って口を開いた。
「よォ、協力感謝するぜ」
「お得意様の依頼とあらば、情報屋らしからぬ事もするよ」
最も、そんな事をするのは信頼出来るお得意様のみ、だけど。
却説、無駄話は此の位にして盗聴器・発信機の類があるか如何かの確認だね。
「君達＿＿中也も含めてだ。丸眼鏡の少年に会わなかったか？」
そう聞くと、黒服も中也も首を横に振った。
なら機器が仕掛けられている可能性は極めて低そうだ。
実は私も今日は一回たりとも少年を見かけていない。
事件に巻き込まれないで済むから大変有難いのだけど。
そして出来れば二度と私の目の前に現れないで欲しいのだけど。
、、、其れよりも尾行はなさそうだし、盗聴器等が仕掛けられている訳でもなさそう。
今の内に出立するが吉とみた。
「中也、君達は今から目的地に向かった方が善い」
怪しまれると子蠅の様にしつこく纏わりつかれるからな、、、勿論後程合流する。
そう言うと微笑を浮かべ、一足先に私は動いて取引先の地理周辺を頭に入れた。
丁稚如きが裏社会に手を出すのは頂けないね。
其れが例え、高校生探偵だとしてもだ。名探偵でもない癖して事件に首を突っ込むのは浅はか。
危機管理能力が欠落しているのかは知らないが、莫迦の一覚えみたいに関わってくる。
心底呆れる自称名探偵だな、工藤新一。
此処で直々に引導を引き渡せば、多少はマシになってくれるだろうか。
、、、厭、嗚呼いった丁稚は寧ろ燃える
まあお得意様、ひいては他ならぬ中也の依頼だ。
依頼金に見合った働きを確りとこなそうではないか。
あの探偵気取りの大莫迦者には裏社会に首を突っ込む事の愚かさ、特と思い知って頂こう。
全く、例え軍警ですらマフィアには極力手を出さないというのに彼の丁稚は。
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紫苑(プロフ) - ありがとうございます！面白くて何よりです！クロスオーバー最高ですよね、、、 (6月14日 4時) (
レス) id: 999d0c307e (このIDを非表示/違反報告)
とめーとー@カド松(プロフ) - 面白いです！お気に入りさせていただきました！クロスオーバーは大好きなので･･･ (6月13日 21時) (レス) @page11 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2023年6月7日 13時
