†漆話† 銀狼の逆鱗 ページ8
「…おい、…貴様、どうしたっ?!」
カルラさんが、倒れた私を抱き留めてくれた。
「…兄さん、どうしたんだ…?
…っ、Aっ?!」
「…血の、匂いがする。
…此処に居るヴァンパイアは…逆巻と、無神か…」
「…どちらかが、コイツをこんな目に…?
…赦さない…っ!!
…兄さん、オレ…」
「勝手な行動は赦さない。
…家に、帰るぞ」
どの位、眠っていたのか。
「…」
柔らかな甘い匂いに、私は隣にいる人に目をやった。
「…」
微かに聴こえる寝息の主は、白い髪を少し乱れさせて私の傍で小さな椅子に座って眠っていた。
「…カル、ラ…さん…」
そっと手を伸ばしてカルラさんの髪を指先で漉き、整える。
柔らかな髪の感触が凄く気持ち良くて…止まらない。
「…何を、勝手に…触っている、」
不意にした低い声は、怒っているのか…まだ、少し眠そうで。
「…あ、えっと…ごめんなさい」
「勝手に触るなとは言ったが、やめろとは言っていない。
…、…もっと、撫でろ…」
「…はい、」
ふわふわでさらさらなその白い髪に触れ、そっと撫でる。
ゆっくりと体を起こしたカルラさんの鋭い金の視線が、ふと私の首に落ちる。
「…喉が、渇いた」
そう呟き、カルラさんは私の首に咬み付いた。
「…ん、…ぐ…っ?!」
咬み付いた直後、カルラさんが弾かれたように顔を離した。
「…シン、」
「はぁい、兄さん?
…目が覚め…」
「…呑め」
「…え?
…だって、兄さん…」
何かを言おうとしたシン君はしかし。
「…」
無言の視線の圧力に、もう何も言わずに咬み付いた。
「…っ?!
…くそ、マズ…っ?!」
「…貴様、ヴァンパイアに血を吸われたのか…?」
「…え、っと…」
ルキ君達…無神兄弟に吸血された事を思い出した。
小さく頷くと、途端にカルラさんとシン君が殺気立った。
「…誰だ、言え」
「…八つ裂きにしてやる」
何故か、二人が怒り狂っている。
「…言いません、」
口を閉じた私の傷だらけの首に巻かれたカルラさんのマフラーが、風に揺らいだ。
「…嫌、お願い…っ!!」
駄々漏れの魔力に、ぞくりと背中に震えが走る。
「…チッ、」
舌打ちしたカルラさんが、私の首に牙を埋めた。
…と、思ったら。
「…んんっ、…ふ、ぁ…っ、」
小さく漏れた声に、カルラさんは唇を離した。
「…不愉快だ…が…。
貴様に免じ…今は、赦してやる。
…次に、吸われてみろ。
…貴様も無神家の者共も、一思いに…」
†捌話† 待ち人が来ないなら…→←†陸話† 飼い主を自覚しろ
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*SSU* - カルラ様〜〜〜〜〜〜♪愛してる〜〜〜♪ (2020年5月10日 2時) (
レス) id: b6be28c7e2 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - 忘れてましたが！詩音は、私の3DSのアカ、こっちはスマホのアカになります。 (2017年7月4日 18時) (レス) id: 7eba9d74c6 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - ゴミみたいな下手な絵でカルラさん御免なさい… (2017年7月4日 17時) (レス) id: 7eba9d74c6 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - 携帯買ったので、一々パスワード入れずに済む…っ!！( ≧∀≦)ノ嬉しい (2017年7月2日 20時) (レス) id: 7eba9d74c6 (このIDを非表示/違反報告)
詩音 - Schicksalさん» そうですね。カルラさん好きの人に会えて光栄です!!これからも閲覧宜しく御願い致します♪ (2017年6月27日 22時) (レス) id: 30e1d5a9e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩音 x他1人 | 作成日時：2017年4月2日 21時
