11.生意気なクソガキ…sideM ページ11
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紫色をした俺のお気に入りのイヤホン。
それを取りに行こうと行きつけの居酒屋へと向かったら、裏口に見慣れたちっこい女の子と
…めっずらしー男がいた。
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和也「お前ンチ？」
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おーおーおー。いっつも俺の授業は寝てるくせになかなか睨み付けてくんだな、コイツ。
マセてんの？反抗期？多分、睨んでるんじゃない。不信感を抱いているんだ。
コイツは、そういうやつだ。
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「えっと…、イヤホンですよね。持ってきます」
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Aはこの空気に耐えかねたのか、そう言ってバタバタと裏口から居酒屋の方へと回っていく。
夜の道端に残されたのは、ヘッドホンを首にかけてダルそうに俺を見てる…、二宮と
そんな二宮を多分楽しげに見つめてる俺。
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俺、コイツに嫌われてんだよなー。
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和也「…春日とどういう関係だよ」
潤「ナニ、気になんの？他人に無関心なお前が？(笑)」
和也「別に春日とお前が変な関係でも俺はどーでもいいけど」
潤「…。春日って名字、アレだよな。トゥースってやつ」
和也「教師が生徒に手ェ出してんなよ」
潤「お前がそれ言うかよ」
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ピリッ。と空気が凍りついた。…気がした。
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ただただ俺を見つめて、そろっと殺しにかかるんじゃねーかってぐらいの目つき。
お前の過去なんか、教師の俺が知らないわけねーじゃん。って心の中で嘲笑ってやったら
…本気で殺されそうだったから、気づかれないように目線を落とした。
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潤「せっかく春日ネタで笑わせてやったのに。自分で地雷踏むなよな」
和也「…うるせー」
潤「教師なんだから知ってんに決まってんだろ。お前が中学校の頃ーーーー…」
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俺が口を開こうとした瞬間。
二宮のヘッドホンを握る手の力が強まった。
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和也「お…」
「お待たせです！紫のイヤホン！これですよね、先生！……ってあれ？」
和也「ーーー…、」
潤「おー、それそれ。やっぱあったか。さんきゅ」
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口ごもる二宮。いつもあんな無口で、余裕ぶっこいてんのに。
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和也「…俺帰る」
「え？あ、うん…」
和也「…じゃーな」
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おもしれー。
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