【HQ!!】久々に幼なじみに再会したら「...お前、なんで生きて……？」って反応をされた件

第二十時限 ページ22

体育館に着くと扉をガラガラと開ける。荷物持ってもらってる京に開けさせる訳にはいかないし。



開けると一斉に部員達がこちらを向く。当然烏野と優奈もいるけど見ないように進む。



皿におにぎりとタクアンを乗せ、並べてからなるべく笑顔で



「軽食持ってきたので食べてくださいね」



と告げる。




やはりお腹が空いていたらしく、わっと集まってきて食べ始める。



「中の具は豚肉の時雨煮になってます」



「お、なにこれ旨い！」



なんて声が聞こえてくる。



嬉しい……けど、いつもみたいには笑顔は出ない



……だめ、笑顔ださないと



黒「A」



「あ、クロ。どうだった？」



話しかけてきたクロを見ると、おにぎりを片手に持っていた。感想を聞いてみると


黒「おー旨い、期待してよかった」



と言って笑った。



「でしょ、よかった」



そう笑い返して談笑していると、袖がクイクイと引かれた。




振り返ると、梟谷のジャージを着たマネージャーの子がこっちを見て


「……あの、ちょっといいですか」



と真剣な顔で見てくる。



なにかあったかな……とりあえず聞いてみないと



「あ、はい……ごめんクロ、食べ終わったらお皿重ねて置いといて」


そう言いおいてマネージャーの子に付いていく。



「あ……先に名前だけ。私、1年の麻川瑞希です。」



「あ、丁寧にどうも。私2年の相模Aです。で、どうかした？」




「……あの」



瑞希ちゃんは俯いて言いにくそうにしている。


……なにか後ろめたいことでもあったかな？でもなんにも備品とかは壊れてなかったし……



「あの！……私、京治くんと付き合ってるんですけど、さっき抱きしめられてましたよね……京治くんとどういう関係なんですか？」



「あ、付き合ってるのね。なら悪いところ見せちゃったね。私京の元カノでさ……で、偶然が重なって行方不明みたいな扱いされてたみたいで……はは」



ほんとは死んでたと思われてたけど。


「あ、そうだったんですね……あの、今は私の京治君だからあんましそういうのやめて欲しいなって言おうとしてたんですけどそういうことなら納得ですね。なんかすみません」


と言って照れくさそうに笑う瑞希ちゃん



待ってこの子超可愛い



「いえいえ、彼女なら当然だし大丈夫よ。あとさ、その事京にもちゃんと言うんだよ？」



微笑んで返すと、はい！、と笑いながら返事をしてくれた。



この子凄くいい子だね、仲良くなれそ

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