今日:16 hit、昨日:0 hit、合計:13,854 hit
小｜中｜大
♭♭１２ ページ12
．
「いおりん聞いてるー？」
下校中、上の空な私に四葉さんはしていた話を中断して確認してくる。
「聞いていますよ」
話の内容は左耳から入って右へと抜けていってしまうのだが別に聞いていないというわけでもなかった。
「それでAがさー」
胸がきゅっと痛んだ。名前を聞くだけで彼女の笑顔を思い出すのだ。それが私の胸を締め付けるようで、変な感覚だった。
四葉さんはそれから寮に着くまでたわいのない話をしてくれたが何を言われても彼女のことが頭から離れなかった。それと同時に四葉さんが羨ましいようだった。四葉さんは一織用さんのことをただの友人としか捉えていないのだろうが、距離が近いということがきっと羨ましいのだと思う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：汐見 | 作成日時：2020年5月15日 18時
