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友人に取り残されて1人きり、
いや、彼がいるから2人きり？
どうしよう、
私はここのレッスン生でもないから次に会える機会があるかなんてわからない。
1人、意を決して声をかける。
「こんにちは」
彼がこの国の言葉をどれくらい理解できるのかわからないけれど。
「こんにちは、初めまして･･･？」
自信なさげではあるものの柔らかで澄んだ声音。
彼の容姿に相応しい綺麗な声だな、なんて。
「初めまして、私はAって言うの。あなたは？」
「ボクは天。13歳だよ」
それほど変わらないとは言え歳上なんだなあ。
少し話していると生徒が近くのロッカーの生徒が通った。
「私は12。天は１つ上なんだね。
ここじゃ話すには邪魔になるしそこのベンチでも 良い？」
「もちろん。キミもここの生徒なの？」
ベンチに腰掛けながら天は問う。
「友だちがね。
私は違うけど、ここにはたまに来るの」
「そうなんだ」
そう言う天はなんだか少し嬉しそうにも寂しそうにも見える。
「天はレッスンいつあるの？」
別に他意はないと言うようにさらりと聞いたつもりだ。
「だいたい毎日、かな」
「毎日･･･！」
予想を遥かに上回る答えに考える隙もなく繰り返していた。
「もう行かなきゃ。そろそろレッスンだから。
じゃあ･･･」
彼の挨拶を遮るように私は
「またね、天」
と言う。
またあなたに会えますように、
なんてロマンチストだなあ、私も。
「うん、またね、A」
彼は私に微笑み返してそう言った。
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汐見(プロフ) - 結夏さん» 素敵な感想ありがとうございます。励みになります。これからもそう思っていただける作品になったらと思っております。同時に更新、大変お待たせをいたしました。これからもこの作品並びに不束者ですが汐見をよろしくお願いします。 (2019年11月27日 20時) (
レス) id: ff314090b7 (このIDを非表示/違反報告)
結夏 - とても面白く、お話の世界観に引き込まれ時間も忘れて読み進めてしまいました。更新お待ちしております。 (2019年6月30日 14時) (レス) id: 1273e93dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐見 | 作成日時：2018年11月16日 19時
