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TRIGGERの出番が来て彼らは舞台に上がった。


「こんばんはー!TRIGGERです!」


彼とそっくりな声が日本語を話している。

彼から聞く初めての日本語から彼も私と同じ国の生まれなんだと知った。

変わらず澄んだ綺麗な声がなんだか不思議でたまらなかった。

彼らの曲が始まる。

それぞれの個性がしっかり主張しているのにまとまりがあった。

天より歳上だろう他の2人は大人の魅力のような成熟した色気のような高級感を放っていた。

テレビ越しの一見で惹きつけられる2人を従えるように天はセンターを飾っている。

あの頃見たパフォーマンス以上にプロの仕業というような、見たことはないが最高級のブランド店で極上の品を見せられているような感覚だ。




夢を見ているようだ。




昔に同じ言葉を直接言ったこともある天は一層に大人びてかっこよくなって夢を叶えていた。

ところどころに挟まれるコマーシャルにも九条天というアイドルは出ていた。

彼は、天は、私のことなんて忘れてしまったかもしれない。

これから先、彼と私の人生が交わることなんてないだろう。

トップアイドルの九条天という肩書きを知って小さな希望さえ諦めるしかないと思った。

もともとなかった可能性を現実的に諦めることになっただけなのだが。

もうあの素晴らしい夢を見せてくれる彼は私の近くには居ない。

もうあの綺麗な笑顔を向ける先に私は居ないのだ。

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汐見(プロフ) - 結夏さん» 素敵な感想ありがとうございます。励みになります。これからもそう思っていただける作品になったらと思っております。同時に更新、大変お待たせをいたしました。これからもこの作品並びに不束者ですが汐見をよろしくお願いします。 (2019年11月27日 20時) (レス) id: ff314090b7 (このIDを非表示/違反報告)
結夏 - とても面白く、お話の世界観に引き込まれ時間も忘れて読み進めてしまいました。更新お待ちしております。 (2019年6月30日 14時) (レス) id: 1273e93dd3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:汐見 | 作成日時:2018年11月16日 19時

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