-観音菩薩様- ページ47
「＿＿ッガァア"！」
「！」
鬼は木を突き破り炭治郎へと飛び掛かりそれに応戦するために刀を構える炭治郎。
その視界に黒い何かが横切る。
＿＿ザンッ、
鬼の頸が地面に転がりボロボロと灰と化して行く。
炭治郎の前に人影ゆらりと立ちはだかる。
刀についた鬼の血を振り落とし静かに炭治郎へと向き合う。
ザリッ、と草履が砂利を踏む音がやけに鮮明に聞こえ、ぽたりぽたりと髪から滴り落ちる雨粒が不気味さを増幅させ背筋が凍える。
「……今の話、なんですか。」
「A……、」
茂みから複数体の鬼の気配。
Aは苛立ちから舌打ちをし刀を構える。
炭治郎も鬼の匂いのする方向へ刀を構え直す。
「次から次へと……」
「呼吸を合わせよう！A！」
Aと炭治郎は背を合わせ、同時に息を吸い込む。
「影の呼吸 肆ノ型＿＿」
「水の呼吸 肆ノ型＿＿」
鬼が迫るのと同時に二人は地を蹴り技を繰り出す。
「�牘道造雖瓠�」
「�狢任祖��瓠�！」
ぼたぼたと嫌な音を立てて崩れる鬼、だったもの。
「……」
と、その鬼の向こうでふらりと崩れ落ちる人物の影。
「っ、…危ない！！」
地面と衝突する衝撃は炭治郎が咄嗟に受け止めたためAに来ることはなかった。
「……(Aは無茶をしすぎる。ほほ気力じゃないか。体力だって回復してないと言うのに。)」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿
＿＿ﾁｭﾝ、ﾁｭﾝ
鳥の囀りと川の流れる音、そよそよと吹き抜ける心地よい風がAの頬を、髪を撫でる。
「……ここは…、いつの間に寝ちゃったの。う"っ、イテテ、あったま痛ぁ……」
元いた岩場？
やばいな、殆ど昨日のこと覚えてない。
……いつもこうだ。
「ｽﾝｯ、良い匂い…、魚の匂い……」
のそりと這うように岩陰から顔を出す。
昨日の雨は嘘のように澄み渡った空気が、日差しが心地よい。
「あっ！A！起きたのか！ちょうど良かった。今いい感じに焼きあがったところなんだ。出てきて一緒に食べよう！」
ぅ、う"……
笑顔が眩しいです、炭治郎さん。
そなたは菩薩観音様ですか。
『＿＿俺は…きらいです。雨も、炭治郎さんも。』
…うぐっ、正直……出づらい……
昨日 酷いことを言ってしまったという罪悪感が胸をきつく締め付ける。
どうしよう。
許してもらえるかな。
「いや、…ちゃんと謝ろう。ちゃんと話そう。」
腹を括ったAは炭治郎の元へと起き上がり向かう。
.
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はな - とても素晴らしい作品でドキドキハラハラしながら読ませてもらっています！続編を読みたいのですがパスワード教えてもらえたら嬉しいです！！ (2022年12月17日 1時) (
レス) id: 91f9c89261 (このIDを非表示/違反報告)
らむね(プロフ) - 続き読みたいです！！パスワード教えてくれませんか？ (2022年4月30日 15時) (レス) id: 5ec7e35342 (このIDを非表示/違反報告)
皐 - とても素晴らしい作品でした！続きも読みたいので、パスワード教えてください (2022年4月27日 18時) (レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)
のん。(プロフ) - 胡蝶3姉妹推しです!さん» 胡蝶3姉妹推しです!さん はじめまして！恐れ多い御言葉大変恐縮です...！これからも書き殴っていきますので何卒お付き合い頂けますと幸いです。コメントありがとうございました！ (2020年7月31日 9時) (レス) id: 026c0ddca4 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶3姉妹推しです!(プロフ) - わぁぁぁ私の作品が塵以下だったとしたら貴方の作品は神より凄い！ (2020年7月31日 6時) (レス) id: 7688185c2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のん。 | 作成日時：2019年9月1日 23時
