-絶体絶命- ページ37
刀で斬り落とした先にまた新たに地面から生える腕。目前にまで迫った手はAの右足を掴み上げ視界が逆さまに変わる。
丸呑みにしようと大きく口を開けた手鬼が目の前にゆっくりと迫る。
「影の呼吸……ッ、」
「＿＿大人しく食われてば楽に死ねたのになァ。」
「ッ…！？、ぁあ"あ"…ッ！！！」
ミシッ、
と、骨の軋む音がAの足から響き悲鳴が木霊すると同時に握り潰された足からぼたぼたと血がAへと降り注ぐ。
駄目だ、
�爐泙伸疚椶料阿�真っ黒になる。
「ヒヒヒッ。やっと大人しくなったなァ。狐の小僧の目が覚めたらお前を引きちぎって食ってやろう…。どんな顔をするかなァ。あぁ、楽しみだなァ。楽しみだなァ…！」
これは雨じゃない、
自分の、血、
血……
まるで
上から滴り落ちてくる自分の血は
あの時の雨のように嫌な錯覚を見せる。
次第に土砂降りの雨に打たれているかのように思考が
遮られてゆく。
鮮烈過ぎる血の匂い。
湧き上がる鬼への恐怖心。
ひゅ、ひゅ、と上手く呼吸が出来なくなっていく
乱れる呼吸が苦しい。
……影千夜さ、ん。
手鬼がニヤニヤと弧を描いた目で生気のなくなったAを楽しそうに見つめ もう一つの腕がAの刀を持つ右腕を掴み上げ、ぐっと力が込められる感覚に成す術が見つからない。
このまま本当に引き千切られるのか。
痛い、苦しい
嗚呼……死ぬのか、俺。
弱い自分が
憎い、悔しい、
情けない
目の前の、炭治郎さんも守れなかった。
「＿＿そんなことはさせない！！Aを離せ！！！」
水飛沫と共に掠れ行く視界に飛び込んできた人物は先ほどまで意識を失っていた炭治郎。
Aの嫌な記憶が川の清流に呑まれるが如く流されてゆく。
まるで、
雨上がりのような
清々しさを不思議と感じた。
Aの手足を掴む腕を斬り落とし真っ逆さまに地面へと落下するAを横抱きで受け止めたのだった。
休む間は与えられない。
鬼の腕が、手が無数に再び2人に向かって迫る。
炭治郎はAを抱えたまま飛び退く。
「まだ動けるのかァ…随分と遊び甲斐があるなァ"！！あと少しであの女の餓鬼と同じように引き千切れたのになァ"！！」
「……くっ、」
鬼の言葉に炭治郎さんの表情が苦痛に歪む。
ざわり、と俺の中で再び明白な�狹椶雖瓩�沸々と湧き上がるのを感じた。
「……降ろして下さい。」
「(Aの気配が…、まるで……)」
.
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はな - とても素晴らしい作品でドキドキハラハラしながら読ませてもらっています！続編を読みたいのですがパスワード教えてもらえたら嬉しいです！！ (2022年12月17日 1時) (
レス) id: 91f9c89261 (このIDを非表示/違反報告)
らむね(プロフ) - 続き読みたいです！！パスワード教えてくれませんか？ (2022年4月30日 15時) (レス) id: 5ec7e35342 (このIDを非表示/違反報告)
皐 - とても素晴らしい作品でした！続きも読みたいので、パスワード教えてください (2022年4月27日 18時) (レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)
のん。(プロフ) - 胡蝶3姉妹推しです!さん» 胡蝶3姉妹推しです!さん はじめまして！恐れ多い御言葉大変恐縮です...！これからも書き殴っていきますので何卒お付き合い頂けますと幸いです。コメントありがとうございました！ (2020年7月31日 9時) (レス) id: 026c0ddca4 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶3姉妹推しです!(プロフ) - わぁぁぁ私の作品が塵以下だったとしたら貴方の作品は神より凄い！ (2020年7月31日 6時) (レス) id: 7688185c2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のん。 | 作成日時：2019年9月1日 23時
