-猪と谷底- ページ11
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「鬼殺隊に入るためには藤襲山で行われる最終選別という試験を受けなくてはならない。最終選別を受けていいかどうかは、俺が決める。」
「最終、選別？」
「鬼がうじゃうじゃいる山に放り込まれて�爐燭辰�1週間�畧犬�残るだけだ。」
「…ﾋｨ、！」
Aは影千夜さんの言葉を思い出していた。
早く鬼を倒せるようにならないと。
「っらぁああ"っ！」
ペース配分など全く考えず、ただ気力で山道を走るA。
この山は人の手が加わっていない獣道だらけの鬼が出るという
勿論、鬼は日がある今は出ない。
が、熊や狼、猪、鹿の類は平気で出る。
ガサッ、
「…っ、！？」
茂みが揺れ突然何か黒い影がA目掛けて飛んでくる。
「い"ゃあああ"っ！猪突猛進ぅうあああ"あ"！！」
大きな猪がAに向かって突っ込んでくる。
Aは全速力で走り逃げる、それはもう前も見ずに。
突然足元の感覚が消えフワリと宙に舞う。
「う"ぁあああ"ーーーッ！！！」
泣き言なんて言わない。
泣かない。
って言ったけどォ！無理なものは無理なので！！
大粒の涙を零しながら谷底へと真っ逆さまに消えてゆくA。木々に引っかかりながらなんとか落下の衝撃を緩和したものの鋭い枝に柔らかい肉が切り裂かれ鮮血が腕を伝う。
「あんのクソ猪ああ"！！いったああい"！！！ッ、ぐえぇえ...！！」
＿＿ぐんっ！
と襟元が大きな枝に引っかかり地面への落下は避けられたものの、今度は首が締まる。
「ゲホッ！うえぇ…なんだよぉ、踏んだり蹴ったりだよぉ…、猪なんて嫌いだバーカ！…、！、うわあ…っ、すごい…何あれ洞窟？」
ぐぎぎぎと暴れていると谷底にある大きな洞窟。
まるで山が大きな口を開けてAを呑まんとしている。
バキッ、
「え。…べぶぅ！！！」
暴れた反動と重さに堪え兼ねた枝が折れすぐ下の地面に顔面から叩きつけられるA。
もー…最悪。
踏んだり蹴ったりだ。
むくりと起き上がり大きな洞窟を見詰める。
風が吸い込まれていく風鳴り。
あの奥には何があるのだろう。
影千夜さんに戻ったら聞こう。
『歩くのは許可しない』
「ﾋｨ…！御免なさぁああい！！」
谷底から壁を這うように登るA。
本当に日没までに戻ることが出来るのであろうか。
破門という言葉がただAに重くのし掛かる。
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はな - とても素晴らしい作品でドキドキハラハラしながら読ませてもらっています！続編を読みたいのですがパスワード教えてもらえたら嬉しいです！！ (2022年12月17日 1時) (
レス) id: 91f9c89261 (このIDを非表示/違反報告)
らむね(プロフ) - 続き読みたいです！！パスワード教えてくれませんか？ (2022年4月30日 15時) (レス) id: 5ec7e35342 (このIDを非表示/違反報告)
皐 - とても素晴らしい作品でした！続きも読みたいので、パスワード教えてください (2022年4月27日 18時) (レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)
のん。(プロフ) - 胡蝶3姉妹推しです!さん» 胡蝶3姉妹推しです!さん はじめまして！恐れ多い御言葉大変恐縮です...！これからも書き殴っていきますので何卒お付き合い頂けますと幸いです。コメントありがとうございました！ (2020年7月31日 9時) (レス) id: 026c0ddca4 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶3姉妹推しです!(プロフ) - わぁぁぁ私の作品が塵以下だったとしたら貴方の作品は神より凄い！ (2020年7月31日 6時) (レス) id: 7688185c2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のん。 | 作成日時：2019年9月1日 23時
