-カラカラ…カラリ。- ページ25
あれから太陽が4回沈み最終日となった。
襲いかかってくる鬼を斬り続け最後の一体となった。
……なんッだこれ、
まさか…、異能の鬼？
身体中にまとわりつくような不快感。
ざわりと精神を逆撫でされるような感覚。
＿＿気配が消えた。
いや、違う。
影に隠れた。
「……此処か！」
Aは自分の足元の自分の影を刀で刺す。
途端に血飛沫のようなものが噴き出し不快な血の雨を降らせる。
「ギィイイイ＿＿＿＿ッ！！！」
鬼の奇声が洞窟内に響き渡り鼓膜が揺れる。
うるっさい、
鼓膜が裂ける……！！
「俺の場所がバレたのは初めてだ。しかもこんな小僧に…ッ。＿＿！、小僧、稀血か。こんなご馳走が自ら飛び込んでくるとは。とんだ馬鹿も居たもんだ。ックク、」
＿＿ぽたり、ぽたり。
雨。
血の雨。
Aの漆黒の髪に、鬼の赤黒い血が滴り落ちる。
蘇る嫌な記憶。
これだけはいつまで経っても克服できない。
雨は、嫌い。
血も、嫌い。
嫌なこと全部思い出してしまう。
……目の前が真っ暗になるんだ。
＿＿カラカラ...カラカラ、カラリ。
Aは刀を引き摺り鬼に近づく。
先程までと様子が違う。
「(なんだこいつ、纏う空気が別人のように変わった。…関係ない。暗闇に隠れるのが俺の術。あんな小僧にやられるわけがない。痛ぶって弱ったところで食い殺してやる。)」
とぷ…、
鬼が暗闇に溶け、消え攻撃の手をAへと伸ばす。
同時にAも呼吸を整える。
「＿＿影の呼吸、弐ノ型 �猝民騰瓠�」
此方へと迫る手を回避するために残影を残し、体勢を整えようと岩壁に足を付けようとしたその時、
また別の手が。
「＿＿しまっ、、！」
鋭い爪が。
Aを待ち構えており、この一週間で初めて致命傷をAは負った。
ぼたたっ、。
Aを捕まえようとする大きな手から逃げようと慌てて身を捻るものの、一歩間に合わず。
引き裂かれた腕や腹、額から血が溢れて地面に飛び散った。
ニタァ、と鬼が不愉快に心底楽しそうに笑い飛び散ったAの血を舐り啜る。
……くそっ、…！
どこから攻撃が来るか分からない。
ここ一帯が鬼…壁や地面に極力触れてはダメだ。
暗闇が相手の領域＿＿！！
これがアイツの血鬼術＿＿！！
「……下ッ！」
咄嗟に真下の影から伸びる手を後方に飛び退きながら斬るものの今度は頭上から新たな攻撃の手が迫り一気に窮地へと追い込まれたA。
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はな - とても素晴らしい作品でドキドキハラハラしながら読ませてもらっています！続編を読みたいのですがパスワード教えてもらえたら嬉しいです！！ (2022年12月17日 1時) (
レス) id: 91f9c89261 (このIDを非表示/違反報告)
らむね(プロフ) - 続き読みたいです！！パスワード教えてくれませんか？ (2022年4月30日 15時) (レス) id: 5ec7e35342 (このIDを非表示/違反報告)
皐 - とても素晴らしい作品でした！続きも読みたいので、パスワード教えてください (2022年4月27日 18時) (レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)
のん。(プロフ) - 胡蝶3姉妹推しです!さん» 胡蝶3姉妹推しです!さん はじめまして！恐れ多い御言葉大変恐縮です...！これからも書き殴っていきますので何卒お付き合い頂けますと幸いです。コメントありがとうございました！ (2020年7月31日 9時) (レス) id: 026c0ddca4 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶3姉妹推しです!(プロフ) - わぁぁぁ私の作品が塵以下だったとしたら貴方の作品は神より凄い！ (2020年7月31日 6時) (レス) id: 7688185c2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のん。 | 作成日時：2019年9月1日 23時
