リアル不仲のWエース4【THE RAMPAGE】

＊▽ ページ8

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インスタライブ翌日。


楽屋に集まると、俺とAは二人揃って囲まれた。







陣「言っとくけど二人の当時の険悪感は、
そんなに可愛いもんやなかったで？」




陸「どんだけ俺と翔吾が気を張ってたか」




『……会話しなかっただけかと思うんですが？』




北人「そこまで否定的な雰囲気はなかった覚えがあるんですけど」




陸「当事者はこんなんだよねー！」




翔吾「俺らがあんだけ苦労してたのに！！」







陣さん、陸さん、翔吾に絡まれた俺らは
どうしたもんかと考えてる時だった。







壱馬「北人は「なんだコイツ」感凄かったし、
AもAで「お前がそういうスタンスなら」だったしな」




北人「話盛るなよ」




『そうだよ川村。
私らそこまで酷くなかった』




壱馬「話盛ってもないし、これは結構事実な話。
だいぶ酷かったで自分ら」




慎「海青さんと樹さんも何かと苦労してましたからね」







まさかのかずまこに追い討ちかけられた。


そうかな〜って思う部分もあるけど、
やっぱりそっか〜って思う部分もあったりしてさ。







『まぁ、カメラの前以外で会話したこと無かったかもね』




北人「思い返せばそうかもね」




『なんか、懐かしいなぁ』




北人「えー？」




『人の心理って、誰か生贄を差し出すことで心が揃うんだって。
だからいじめなんて愚かな行動も生まれる』




北人「え、結構暗い話？」




『もしかしたら、女の私がここに加わることで、
みんながどういった反応するのか見たかったのかもね』







考えてみれば、そうかも。



Aを嫌ってたメンバーはみんなして、
「Aに負けたくない」だった。




対して受け入れてたメンバーは「女男関係無い」だった。







北人「考えたら、なんで俺Aのこと嫌ってたんだろ」




『え』




北人「樹たちの心理は分かるんだ。
でも、俺ってダンサーでもなければボーカルで。
Aのこと嫌う要素無かった気が……」




『ねぇほっくん』




北人「何？」




『好きなのに理由も無いように、
嫌うのにも理由は無いんだよ』







ただ俺が覚えてるのは。




俺とAが話せるようになったきっかけが
あんまり良くないってこと。





Aが心に傷を負ったあの日、
俺らは初めて心を通わせた気がする。







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