リアル不仲のWエース4【THE RAMPAGE】

＊▽ ページ25

･某ショッピングモールにて。






私が一人で買い物をしてた。


本当は家から出る気無かったのだけれど、
妹が卒業する歳なのを思い出して、
実家に送りつけようと思って買い物に。




あれでもないこれでもない、って探索してる時だった。










広臣「おっ、Aじゃん」




『げっ』




広臣「先輩に向かって嫌そうな顔すんなって。
何してんの？買い物？」




『買い物以外に用無いでしょう、こんなところ』




広臣「まっAはそうだわな」




『……それでは失礼します』




広臣「待て待て待て待て、このまま行かすわけないだろ」







嫌な笑顔を浮かべたこの人に若造は敵うわけもなく、
そのまま買い物やら食事に巻き込まれた。




ただただ歩いてると。







広臣「ここは？」




『いやあの、相手学生ですよ？
こんなとこで買うわけないじゃないですか、可哀想に』




広臣「おぉ…」




『なんですか』




広臣「姉貴してるって思って」




『今でも割と上の方なんですが』







私は登坂さんを睨んで、流れに乗じて逃げようと試みたが
まぁ物の見事に惨敗しましたよ。




少し進むと、価格も落ちて至って普通の金額が目に付いた。








『……これでいいか』




広臣「おっ決めたの？」




『はい。
って、なんですかそれ』




広臣「ん？お揃いのジャージ」




『……なぜ？』




広臣「匂わせしたくて」




『誰と』




広臣「Aと」




『はい？』








この人が何を言ってるのか理解が追いつかなくて、
私は何度も手元とこの人の顔を行ったり来たりしてた。





理解不能なまま流されるまま、
本来の目的とはまた別で、お揃いのジャージを買ってしまった。











『ジャージに五万って……』




広臣「良いだろ？」




『良いわけ無いですよ』







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