リアル不仲のWエース4【THE RAMPAGE】

＊▽ ページ16

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本番当日まで何とかやりきった三人。




北人も壱馬も回復してたけど、
問題はうちのお嬢さんなわけでして。







『無理、帰る、死ぬ』




マネ「この後撮影だつってんじゃん」




『だぁぁぁぁ！！！』







飲みに誘おうにもAの場合、
誰かと外に出られないタイプなのでそれも無理。




海青が話を聞こうにも、あいつは別で仕事あるので無理。







『まぁいいや、決まったのは仕方ない。
行きますか』




龍「Aさん」




『ん？』




龍「無理、しないでくださいね」




『ランペのためだもん。
頑張るよ』







また出た。



ランペのため。



Aの口癖だ。







Aは荷物をまとめて、スタッフと一緒に事務所を出ていく。


それを見てた俺らは雰囲気が暗くなった。







昂秀「ランペのため、ランペのため。
そう言って自分が壊れたら意味無いじゃん」




健太「A、本職がダンサーってこと覚えてんのかな」




彰吾「今のアイツは止まらんだろ」







常軌を逸脱してるあいつの動き。




朝から夜中まで撮影やら何やらでスケジュールが真っ黒。


ランペのためって言っときながら、
今のアイツは「女優」として世間に知られてる。







陸「ひらがな二文字ちゃんね、忙しいのが好きだって言ってた」




昂秀「あんなの、忙しいで済ませていいもんじゃ」




陸「忙しくて忙しくて、頭がおかしくなりそうな時にね、
ランペの活動をすると、みんなが居る。

みんなを見てホッとする瞬間が頑張れる原動力なんだって」




北人「……A」




陸「ひらがな二文字ちゃんは、ランペとして活動することが、
実家に帰ってきたみたいに安心する。
だから、守り続けたい。そう言ってたよ」




壱馬「あのバカ……」










Aは思わんじゃろ。




俺らにどんだけ心配されてるのか。




いつか、気づいてくれるといいな。








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