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それからは話が早いことに、
騒ぎを聞きつけた方々があれこれ止めに入って、
俺とAは別室に呼ばれた。
今回は事が事だからお咎め無しってことになった。
『北人、』
北人「ん?」
『巻き込んでごめん。
まさか、北人があそこまで怒るなんて思わなかった』
北人「腹立ったから、あいつらに。
ウチの大事なメンバーに何してくれてんだって」
『……』
北人「どうした?」
『いや、北人も私のことをメンバーって、
思ってくれてたんだって……。
ほら、私たちあんまり話さなかったから』
Aの言う通り、俺らは話すことが無かった。
でも、話さなかったけど俺は、一度もAをメンバーじゃないと、
考えたことは無かったことを思い出す。
北人「俺ってさ、樹と仲良いじゃん?」
『うん?』
北人「で、壱馬と同じボーカルでさ。
何かとAと話さない二人ってか、仲悪いじゃん」
『否定はしない』
北人「でもね、別に俺Aのことを嫌いって思ったことないし、
なんなら何かある時は絶対守るって心に決めてる。
それくらいには、認めてたつもりなんだ」
俺はAを見た。
Aは何を思ってるのか。
北人「もしもAが俺の事苦手なら苦手でもいい。
無理に好きになれなんて言わない」
『そんな』
北人「でも、俺はAのこと好きだから。
ちゃんと、考えてるから」
『……告白?』
北人「茶化さないで。
ただ、悲しんでるメンバーは見たくなかった」
『……』
北人「もしさ、Aさえ良ければ、
また話しかけてみてもいい?」
『それは全然、いつでも大丈夫』
北人「……ごめんね、今まで。
冷たい態度とっちゃってて」
『んーん、別に。
逆に認めてくれてありがとうね、ほっくん』
北人「うん!
大好きだよA〜!」
仲良くなったその日、
俺はテンション上がりすぎて初めてAに抱きついた。
Aは恥ずかしそうにしながらも、
俺の背中に腕を回してくれて、二人でハグしてた。
その日俺らは、仲良くなれた。
思い返してみれば告白だったのかもしれない。
でも、メンバーである以上俺らは、
恋人よりも強い繋がりで結ばれてる気がするんだ。
北人「ねぇーAー?」
『なーにーほっくん』
北人「結婚式には絶対呼んでね」
『……その機会があればね(笑)』
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snow0224(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく読ませていただいてます(^^) 全然関係ないのですが作者様と全く同じ名前、同じ漢字で焦りました笑(作者よりのページで気づきました笑)ホントなんの事や〜って話なんですが嬉しくてコメントさせてもらいました^^ (3月13日 0時) (レス) @page21 id: 5c65d1e7b4 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 移行おめでとうですコロナとか温度差で体調に気をつけましょう (3月12日 12時) (レス) id: fa15550fa1 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃(プロフ) - kuroさん» 初めまして、閲覧、リクエストありがとうございます!何かと出かけたい気持ちを前面に出してるりっくんと二人の旅行!楽しみです!順番に公開していくので少々お待ちください🙇♀️ (2月29日 10時) (レス) id: d93f4d8728 (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - はじめまして いつも楽しみにして読んでます さっそくリクエストですが りっくんと 旅行する でお願いします🙇♀️ (2月29日 7時) (レス) id: 2769407402 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃(プロフ) - ボボキツネさん» 再びリクありがとうございます!次々消化していくので少々お待ちください! (2月28日 0時) (レス) id: d93f4d8728 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪乃 | 作成日時:2024年2月17日 11時