65話ーベッキョンsideー ページ16
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『ちょっと、聞いてる？』
「え？」
『たばこ！』
「あ、失礼しました。」
俺が慌てて火をつけたら
その人はふぅーと、俺の顔に煙を吐いた。
事後の一服って、おっさんかよ。
この匂いがすげえ嫌いだ。
まあ、
ベタベタとピロートークを要求されるよりはマシか。
『最近、変じゃない？』
「そうかな、」
『ぼーっとしてるっていうか。』
…やべ、仕事は仕事なのに。
しっかりしなきゃ
『恋でもしてるとか？』
「まさか、
『なーんてね、』
否定しようと思ったら、言葉を遮られた。
『こんな商売してたら恋なんてできないよね〜』
当たり前のようにその人は言った。
「……」
言葉に詰まる。
『恋人がこんなことしてるとかありえないでしょ。普通の恋愛なんて望むだけ無駄だもんね。君たちは。』
「はは、もちろん。恋愛なんて全然考えてないです。こんなんいうのもなんですけど世の中金だし、今を楽しんでテキトーに生きなきゃ。」
『ふふふ、やっぱりベッキョンはそうでなくちゃ。』
そう言って、
たばこ臭い手で俺の頭を撫でる。
『延長、いいでしょ？』
「…もちろん」
必死で笑顔を作った。
『ウイスキー、もう一杯作ってくれる？』
「…よーし！俺も飲もうかな。」
『へぇ、珍しいこともあるんだ。でも、付き合ってくれるなら嬉しい。』
ロックグラスをもう一つ出して
自分の分も注いで、
乾杯してから
ぐいっと飲み干した。
『そんな飲み方したら酔っちゃうんじゃない？』
「んー、酔いたいからこれでいい」
『ねぇ、せっかく飲んでくれるならシャンパン頼んじゃおうか！』
そう言って、嬉しそうに
ルームサービスを呼んだ。
何十万もするシャンパンがあっという間に空になる。
こんなマズイもんがこんな値段すんなんて
未だに信じらんねー。
なんて思っても
「これ、めちゃめちゃうまい！」
とかなんとか言ってご機嫌をとる。
うん、俺、ちゃんと仕事できてる。
『ねぇ〜、酔ったらお姉さん襲っちゃうよ〜？』
甘ったるいその喋り方に今日はなんかイライラする。
「お好きにどーぞ？」
俺がそう言うと、
その人はガウンを解いて
俺をベッドに押し倒した。
うっとりしちゃってるその人の顔を
ぼーっと見上げる。
この仕事、嫌いじゃなかったはずなんだけどな…
…ほんと、もうどうにでもしてくれ。
なんだか、
全てがどうでもいい気がした。
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太陽(プロフ) - はじめまして！読み出してすぐにどハマりして一気に読んじゃいました！長い間更新はされていないようですが、もう更新はされないのでしょうか？（ ; ; ）続きが気になりすぎて気になりすぎて…. (2021年6月22日 17時) (
レス) id: 51a9c9d2a6 (このIDを非表示/違反報告)
マ(プロフ) - こんばんは。どハマりして一気に読んでしまいました(T-T)！！！ジョンデのポジションも最高すぎます。。。！！ぜひみんなが幸せになってほしいです！T_T（笑）更新楽しみにしております！ (2018年11月27日 1時) (レス) id: bd554c2e10 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - はじめまして！バイトの前に読み出したら続きが気になり過ぎてバイト中にコッソリ読み続けちゃいました！店長ゴメンなさいwギョンちゃんのお話だけど、個人的にベク推しな私…ベクちゃーん、もうべくちゃんとくっついてw楽しいお話ありがとうござます。 (2018年11月23日 1時) (レス) id: 3e50fa84d5 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - お久しぶりです、お話の続きとても楽しみにしてたので嬉しいです！ありがとうございます(^ ^) (2018年10月29日 15時) (レス) id: e8df2da9bd (このIDを非表示/違反報告)
塩(プロフ) - ぱらちゃんさん» お久しぶりです！！コメントありがとうございますー！！長い間更新できたなかったのにまた読んでくださってありがとうございます！！がんばれます〜〜〜（ ; ; ） (2018年6月12日 23時) (レス) id: 2850fd4c89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩
| 作成日時：2017年7月28日 1時
