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10. ページ10
今まで遭遇したらこうやって話しかけたい
なんてずっと考えてたけど、
現実はただ逃げるなんて。
ずっとファンです、
これからも応援してます！って
一瞬だけでもアイドルやっててよかったって
思われるようなファンでいようって
思ってたのに。
頭を抱えると、
目の前に私の知らないハンカチを持つ左手が目に見える。
「え、これって…」
もしかして、
ふっかさんの？
なにやってんだ、私。
なにがいいファンなのよ、
もはや最悪のファンとして
頭に残っちゃうじゃん。
考え方を変えたら、
窃盗じゃん、これって。
返そうにも返せない相手だし。
左手に持っていたハンカチをさらに強く握りしめた。
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作者名：あや | 作成日時：2022年10月11日 20時
