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甘えるのは君だけで ページ40

トモヒロside









家の中にいても聞こえてくる、激しい雨の音。









窓を覗くと、何も見えないくらいの量の雨が降っている。









梅雨の時期になると、やっぱりジメジメするなあ。









それともう1つ。









ソファーに座っているAちゃんは、眉間に皺を寄せて辛そうにしている。









この時期は片頭痛が酷くなるから、辛そうにしてるのを見てると、こっちまで辛くなる。









リビングに居るのはノゾムとアキトと俺とAちゃんの4人だけ。









…不安要素が2人おるから、ちょっと心配やな。









今にもほら。









ノゾム「 雨嫌や〜アキトちょっと外行って飲んできて 」









アキト「 丁度喉乾いてたから…ってなんでやねん! 」









…中身の無い会話をずっとしてる。









隣に座って、出来るだけ優しく声をかける。









トモヒロ「 何か欲しいもんある?部屋寒くない? 」









A「 んー…小腹空いてきたけど、ここいて欲しい、かな 」









ちょんちょん、と袖を摘んでくる。









…可愛い。可愛すぎる。









トモヒロ「 ん、ここおるね? 」









A「 ごめん、ありがとう 」









トモヒロ「 ふふ、俺は嬉しいからええの 」









普段は絶対甘えへんのに、こういう時だけ女の子っぽくなるから、









心の中で悶えてるのは内緒な。









.

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作者名:shii | 作成日時:2020年6月20日 15時

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