【名探偵コナン】【文スト】名探偵の親友は武装探偵社員Ⅱ (ページ1)

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安室さんの勤務時間が終了するまで少し待ち、車を取ってくると言うので、ポアロの前で待つ。

私の前に滑るようにして止まったのは、白いRX-7。

蘭達はカッコイイだとか凄い、とか言ってるが…フリーターがこんなお高いスポーツカーが買えるだろうか。

変なところで詰めが甘い人だ。

案の定、新一も訝しんでいる様子。

「どうぞ。」

『…車、お好きなんですか？』

「えぇ、そうですね…少々値が張るんですが…。」

少し眉を下げて言う安室さん。

車が好きだからフリーターだけど頑張って買ったちゃったっ☆…って言う設定なんだろうけれど…ちょっと無理がないだろうか。

さながら王子様のようにドアを開けてくれた安室さんに礼を言いつつ、車内に入る。

普通の女子高生であれば、イケメンに送ってもらうのだから役得だが、此方にとっては地獄でしかない。

初対面なのに送ると言ってくる奴がいるだろうか。

よっぽどお人好しか、下心丸出しの変態か。

前者に関してはまだ不明瞭だが、後者はない…はず。

となるとやっぱり数年前の事に関して尋問されることになる。

やっぱり断った方がいい気がするが…まぁいい、もう車は発進してしまっているのだから、タラレバ言ってもしかたがないし、何より私も彼に言いたいことがある。

何の変哲もない世間話をしながら、車は着々と私の家に近づいていく。

もちろん私の家から少し、いやかなり離れたところで降ろしてもらう予定だ。

こんな相手に家を明かすのは賢明じゃないし、近くで降ろしてもらってもその付近で私の家を調べるはずだ。

その時、唐突に予定の道から外れた。

『道から外れましたが…どうしました？』

「すみません、ちょっとコンビニによっても？」

『…えぇ、構いませんが、』

＿＿＿こんなところに本当にコンビニが？

ドン

「お前は何者だ。」

先程の好青年のイメージは吹き飛び、彼の本性が顔を出す。

彼の片手は私の頭の横に、もう片手は拳銃を持ち、安全装置を外した音が車内に響く。

『ひ、あ、安室さん？ど、どうしたんですか？』

今の私はいきなり拳銃を突きつけられた怯えている普通の女子高生だ。

壁ドンなんて少女漫画によくある展開だが、私は別の意味で心臓が飛び出しそうである。

「惚けるなよ。数年前、スコッチを救ったのはお前だろう。」

安室透とはまた違った青く鋭い目が私を貫く。

一筋縄ではいかないようだった。

前作が殿堂入りしました！

ありがとうございます！